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ヒョウタン の変更点

ヒョウタンとは、有用植物の一種。熟した果実を容器や楽器などに加工して利用する。漢字表記は「瓢箪」「葫蘆」。
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|&attachref(./DSC_5393.JPG);|&attachref(./DSC_5358.JPG);|
&size(10){画像出典:上写真4枚は花、果実共に神代植物公園にて撮影。(左1)花。(右1)センナリヒョウタン(千成瓢箪)。(左2)ジュウナリヒョウタン(十成瓢箪)。(右2)鶴首(推定)。した2枚は大船フラワーセンターにて撮影。(左3)はオオヒョウタン(大瓢箪)。(右3)は品種名不詳。};
|科名|ウリ科ユウガオ属|
|原産地|アフリカ大陸|
|学名|Lagenaria hispida var.gourda|
|生態|つる性一年草|
|英名|Gourd,Calabash|
&br;
伝播のルートは定かではないものの、わが国を含む東アジアでは縄文時代後期の農耕の開始時にはすでに栽培が始まっており、福井県の鳥浜貝塚や中国浙江省の&ruby(かぼと){河姆渡};遺跡などから種子や果皮の一部が出土している。&br;
草姿はユウガオに似ており、ハート形の葉や蔓には白い産毛が生え、夜になると白い花を咲かせ、蛾が花粉を媒介する。&br;
果実はふつういわゆる「ひょうたん型」であるが、真球形や楕円形など、形状は多彩。「シャクヒョウタン(杓瓢箪)」や「ツルクビヒョウタン」と呼ばれる鶴首型の品種は、種子やワタを除いて乾燥させたのち、二つに割ってワニスを濡れば天然のひしゃくが出来上がる。また、形状はツルクビヒョウタンに似ているが、果実の膨らんだ部分に稜が生じる「ダイナソー・ゴード」「ケイブマンズゴード(Caveman's gourd)」(日本名は「恐竜ひょうたん」「恐竜かぼちゃ」「かど瓢」)というアメリカ産の品種も愛好家の間では垂涎の品種である。
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&size(10){自宅にて筆者撮影。英語圏で「ダイナソー・ゴード」と呼ばれるもので、種子を抜いて乾燥させ、表面にニスを塗ったもの。};
&size(10){自宅にて筆者撮影。英語圏で「ダイナソー・ゴード」と呼ばれる品種の種子を抜いて乾燥させ、表面にニスを塗ったもの。};
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表面の色は普通は白っぽい淡緑色だが、鮮やかな緑地に白い斑点が入るものもある。果実の長さが最大で10㎝程と小さいセンナリヒョウタン'Macrocarpa'はヒョウタンのなかでも最も栽培の簡単な品種で、園芸品種として非常に高い人気を誇っている。また、このセンナリヒョウタンより小さな「一寸豆瓢」というものがあり、果実の大きさは[[ラッカセイ]]ほどにしかならない。ただし、肥料を多く与えて栽培すると品種の特性が失われ、センナリヒョウタンと同等の大きさになるという。
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 果実は数日水につけて果肉や表面の皮を腐らせて取り除き(この時にものすごい悪臭を発するので、現在はこのにおいを抑えるための薬品が開発されている)、乾燥させて酒器や炭入れなどの容器、楽器、仮面などに加工する。また、収穫した果実を加工せずにそのままインテリアや花材、お盆のお供えにすることもある。&br;
果実にはククルビタシンという有毒成分が含まれており、食すれば猛烈な苦味を感じ、腹痛や嘔吐、下痢、ひどい場合は脱毛をきたす恐れがあるので食用にされない。かつて大阪府の小学校教諭が理科の実験の一環で栽培したヒョウタンを生徒達に食べさせ中毒症状を引き起こした((最初に中毒症状が発生した際、校長から「生徒たちにヒョウタンを食べさせないように」と指導があったにもかかわらず別のクラスの児童にも食べさせたため、その教諭は懲戒免職に追い込まれた))事例や、ホームセンターにて苗のラベルに誤って「食べておいしい」と記載されてしまったがためにそれを誤解したことによる食中毒の事例が知られている。&br;
 変種の[[ユウガオ]]はヒョウタンの苦味が品種改良によって薄れたもので、こちらは野菜として食用にされる。ただし例外的に、ヒョウタンの中にも、若い実を食用にするために品種改良され、形質が固定化された品種がある。「食用一口瓢箪」という品種は、ひょうたん型のごく小さな未熟果を漬物にして食用にする品種である。この品種は成長しても苦み成分が出現しないが、果肉は硬くなって単純に不味であるため、成長してからは普通種のように加工できる。&br;
野菜づくりをする際には、ヒョウタンとユウガオは容易に交雑するため、距離を開けて栽培しなければならない。一見はユウガオだが、中身は苦味が強くて食べられないおかしなユウガオが出来上がってしまうのだ。また、ユウガオもまれに先祖返りの減少を起こして苦みが発生することがあるので、調理の最中に尋常でない苦み(中毒事故を経験した人の話によれば「舌がビリビリと痺れるような苦味」)を感じたらすぐに廃棄すること。&br;
また、種子から栽培する場合は、早く発芽させようと焦って種子を水に絶対につけてはならない。この手順はむしろ発芽を遅くする結果にしかならない。
*ヒョウタンにまつわる&ruby(ことわざ){諺}; [#tf4f8f04]
--''ひょうたんから&Ruby(こま){駒};が出る''
「ひょうたんから駒」とも。駒とは馬のこと。冗談などから言った有り得ないことが現実になること。
&br;
--''中流に舟を失えば一瓢も千金''
流れの真ん中で船を失ったとしても、一つのひょうたんさえあれば、それが浮き輪代わりとなってくれる。転じて、一見するとつまらないものでも、状況によっては大きな価値を持つことがあるということ。
&br;
--''瓢箪の川流れ''
どこか浮ついていて落ち着かない様子。
&br;
--''瓢箪で鯰を押さえる''
とらえどころがない様子。表面が滑らかなひょうたんを使って表面がぬるぬるのナマズをとろうとしても滑ってしまうことから。
&br;
--''苦瓢にも取り柄あり''
一見すると使い道のなさそうなものでも、見方や使い方を変えれば何かしらの使い道や利用する価値がある。
*コメント [#p4d751bc]
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&br;追記・修正はヒョウタンで出来た容器で水を飲んでからお願い致します。
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