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ダイコン の変更点
ダイコンとは、根(胚軸)を食用とするために栽培する作物の一種である。
我々日本人の食卓とは切っても切れぬ関係がある。
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&size(10){画像出典:(上)青首ダイコン。筆者が自宅近くにて撮影。(中1)赤大根。筆者が自宅近くにて撮影。(中2)黒大根。自宅にて筆者撮影。(下)ねずみ大根。東京都豊島区池袋にて筆者撮影。};
分類:アブラナ科ダイコン属
学名:Raphanus sativus var. hortensis
原産:中央アジアから地中海沿岸
生態:一年草
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わが国には弥生時代にはすでにあったとされ、奈良時代の書物にも「オホネ」の名称で記載されていることから、古代日本ではすでに官人向けの野菜として栽培されていたとされている。「根」という字を用いているが、実際に食用にされる部分は植物学上は「胚軸」と呼ばれるものである。
秋から冬にかけて胚軸を煮物や漬物、汁の実やおでん種、薬味(大根おろし)として食用にする。胚軸の上部ほど甘くなり、下部ほど辛くなる。基本的には調理方法はオールマイティーといえるのだが、品種によっては特定の調理法にしか向かない品種もある。例えば、岐阜県や大阪府で栽培される「守口大根」という品種はかなり細長い胚軸を持つが、肉質が硬く締まっており、煮ても柔らかくはならない。よって、粕漬やみそ漬けなどの「漬物専科」の大根といえる。また、普通のダイコンをそのままミニチュアにしたような「辛味ダイコン」というものもある。こちらは加熱しても柔らかくならないほど肉質が硬く、おまけに胚軸の全体が強い辛味を持つ。このため、すりおろしてそばやうどんの薬味にする。後述する信濃の「ねずみ大根」はこの系統の品種である。
胚軸は普通は白いが、成長するにつれて胚軸の上半分が地上に出て日に当たり、薄い黄緑色になるものは「青首大根」と呼ばれ、現在の主力品種となっている。胚軸の表皮が赤や薄い紫色(胚軸内部は純白)になる、いわゆる「赤大根」は浅漬けやピクルス、サラダに向く。特に酢漬けにすると、表皮の赤が全体に移って全体が真っ赤になる。ヨーロッパ北部で古くから栽培されてきた「黒大根」という、胚軸の表皮が炭のように黒くなる品種がある。これも胚軸の内部は白い。こちらは煮ると[[カブ]]のようにほくほくとした食感になり、ポトフやシチューになどの煮込み料理に向く。
胚軸だけでなく、葉や間引いた苗も青菜の代わりに食用にできる。スーパーマーケットや百貨店で流通するものは胚軸の栄養が葉に吸い取られないように切り取ってしまう事が多いが、農産物直売所では葉付きのまま販売されることが多い。葉は刻んで炒め物や汁の実に調理するほか、「菜飯」にしてもよい。
春には白から薄紫色の十字型の花を咲かせる。この花は近縁種の[[カブ]]や[[キャベツ]]、[[コマツナ]]などの漬菜類も同じような形状をしているため、古くは「十字花科」と呼ばれていた。
地方ごとに様々な品種があり、東京の練馬大根・大蔵大根・亀戸大根、岐阜((大阪でも栽培される))の守口大根、長野のねずみ大根(前述)、京都の聖護院(後述)、鹿児島の桜島大根(後述)などが代表例である。「本草図譜」や「有用植物図説」にも様々な品種のダイコンが描かれている。こうした伝統品種は病気に弱いものもあり、かつ収量も少ないものもあってか、収量がはるかに多く、また耐病性も強いF1(一代交配)種の「青首大根」にとってかわられる形で一時は栽培が激減し、絶滅した品種もあった((京都府で江戸時代から栽培されていた「郡大根」という品種は曲がりくねった形状の胚軸を持ち、かつては皇室に献上された歴史もあるが、昭和末期に栽培が全く途絶え、ついには絶滅した))が、地産地消の取り組みで、栽培が復活している。
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画像出典:村越三千男(1871~1948)著「原色図説植物大辞典」(1938年)より抜粋。当時栽培されていたダイコンの様々な品種を図解してある。
*近似種 [#iefca3ea]
**カイワレダイコン [#ye7d436c]
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&size(10){画像出典:カイワレダイコンの成長体。筑波実験植物園にて筆者撮影。};
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ダイコンの葉が食用になる事はよく知られているが、芽生えてから数日間日に当てて成長させた苗は「貝割れ大根」の名で食用にされる。「大阪四十日大根」という品種のダイコンは、古くは根を食用とすることが多かったが、現在は貝割れ専用種としての地位を築いている。現在貝割れ大根用に栽培される品種は普通のダイコンと同様に栽培した場合、多少胚軸部分は成長するものの、かなり貧弱で、そのうえ肉質も硬く、風味も悪くなる(ただ辛いばかりで旨味がなく、食感もガリガリしていて悪い)。
**ハツカダイコン [#vdb4936d]
詳細は[[個別項目>ハツカダイコン]]を参照。
**サンガツダイコン [#x7946ce1]
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画像出典:飯沼慾斎 著 ほか『草木図説 : 草部』第3輯,三浦源助,大正2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/980994 (参照 2025-03-01)
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晩秋に種子をまいて翌年の春に収穫される、紡錘形で細長く小さな根を持つダイコンの一品種。葉はやゝ丸みを帯びる。根は加熱料理にはあまり用いられず、漬物用にすることが多い。
**サクラジマダイコン(桜島大根) [#l0ed472d]
&attachref(./260117161745561.JPG);
&size(10){画像出典:自宅近くにて筆者撮影。};
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鹿児島県で古くから栽培されてきた伝統的品種で、根の形状は偏球形である。その部分の大きさは最大で20㎏に達し、世界最大級のダイコンであるとされる。
葉は一般のダイコンよりも切れ込みが多く、表面にはしわが寄ってちりめん状になり、葉の色も濃くなり、深緑色となる。葉の枚数は100~120本程度となるという。
本種の起源は諸説ある。
1.愛知県で栽培されてきた方領大根を起源とする説。
2.桜島の野生種大根が栽培化されたという説。
3.霧島市付近で栽培されてきた国分大根を起源とする説。
根の部分はきめ細かい肉質で、大根おろしや煮物、汁物や漬物に向く。
稀に根の上部が赤紫色になり、赤紫色と白のツートンカラーになる個体が出ることがある。この個体は「夫婦でこん」(「でこん」は大根を意味する薩摩方言)と呼ばれ、珍重される。
**ショウゴインダイコン(聖護院大根) [#f5c5d39a]
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&size(10){画像出典:埼玉県さいたま市浦和区にて撮影。};
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江戸時代の文政年間に尾張の国から黒谷の寺に奉納された宮重大根を聖護院に住む篤農家がもらい受け、長根種のダイコンを栽培していくうちに突然変異を起こして丸大根になったものと言われている。
この大根は甘味が強くて苦味が少ないため、煮物や汁の実、風呂吹きに適する。
**アオナガダイコン(青長大根) [#if0d61a5]
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&size(10){画像出典:自宅にて筆者撮影。};
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中国野菜の一つで、我が国の青首ダイコンに似ているが、それよりは一回りほど小さい。青首ダイコン同様、根の半分が地上に出て、日に当たることで緑色になるのだが、この緑色は青首ダイコンのそれよりも濃い。この緑色は、内部にも及んでいる。
生のまま酢の物やサラダにしたり、我が国のダイコンのように漬物、煮物、切り干し大根にする。
**コウシンダイコン(紅芯大根) [#n11d52fe]
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&size(10){画像出典:自宅にて筆者撮影。};
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中国野菜の一つで、「丸大根」とよばれるものの一種である。表面はうっすらと黄緑がかっているが、断面は鮮やかなピンク色である。この見た目から、英語圏では「Watermelon radish」という名称で呼ばれる。
この鮮やかなピンク色は加熱すると色落ちしてしまい、見た目があまりよくない。サラダや浅漬け、大根おろしのように加熱しない調理法であると、内部のピンク色が映える。
*ダイコンにまつわる諺・表現 [#cf2dfa6c]
--''大根を正宗で切る''
わざわざ大根を名刀の正宗で切るように、些細な物事に対して大仰な手段を講じること。
--''大根役者''
大根は「あたる」(中毒する)ことがないので、それに例えてヒットしない役者や俳優をあざけって言う。
*コメント [#cfd1c455]
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