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セッコク の変更点

セッコク(石斛)とは、蘭の一種である。
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画像出典:牧野記念庭園にて筆者撮影
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科名:ラン科デンドロビウム属
学名:Dendrobium moniliforme
原産地:日本、中国、朝鮮半島
生態:常緑多年草
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 我が国において本州や四国、九州に分布するほか、台湾や中国南部、朝鮮半島にもみられる。
広葉樹林帯の南側の斜面に生息する樹木や岩肌に着生する、「着生ラン」の一種である。
本種の茎のような部分は学術的には「偽鱗茎」ないしは「バルブ」と呼ばれるもので、竹のように節があり、節ごとに出る葉の基部の鞘に包まれる。出始めの頃は柔らかな黄緑色だが、成長するにつれて黒味を帯びた紫色に変色する。
本種の茎のような部分は植物学用語では「偽鱗茎」ないしは「バルブ」と呼ばれるもので、竹のように節があり、節ごとに出る葉の基部の鞘に包まれる。出始めの頃は柔らかな黄緑色だが、成長するにつれて黒味を帯びた紫色に変色する。
 葉は細い線状披針形で、硬くて少しの厚みと光沢があり、互生する。葉は年末には落下するが、「偽鱗茎」の根元から再び芽を出し、横に伸びるようにして葉を見せる。5月から6月にかけて「偽鱗茎」の先端に近い部分に1個ないしは2個の白または薄桃色の花を咲かせる。花は3枚の蕚片と2枚の側花弁からなり、それぞれの部分はいずれも長さが2.5cm程となる。この花は甘い芳香を放つので、その花を観賞用に供するためにシダ植物のシノブを固めてボール状にした「シノブ玉」や同じくシダ植物の[[イワヒバ]]の鉢植え、庭木のいずれかに着生させるなど、もともと本種が生育していた場所を再現する形で栽培される。
 我が国では古くから本種が栽培・観賞されており、それは室町幕府の8代将軍・足利義政の治世にはすでに始まっていたらしい。江戸時代後期の天保年間には本種の盆栽が一大ブームを起こしており、100を超える品種が観賞用として愛された。ただ、前近代における本種の栽培の目的は、花の観賞というよりもむしろ、斑入りや葉の形状の変化を楽しむためであったという。戦後の東洋蘭ブームにおいても本種は再び脚光を浴びており、この頃になってようやく、花を主な目的とした鑑賞がなされるようになった。このブームの際には神社・仏閣の境内の樹木に着生していたものが根こそぎ採取されたことでその地域の株が消滅してしまうことがあったが、本種の繁殖力は強いため、東洋蘭ブームが落ち着きを見せたころに復活したという。
 観賞用以外にも、健胃、強壮作用などがあり、「&ruby(セキコク){石斛};」の名称で漢方薬として処方される。
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