Top > セイヨウタンポポ


セイヨウタンポポとは、帰化植物の一種である。
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画像出典:(上)東京都練馬区光が丘にて撮影/(下)埼玉県所沢市にて筆者撮影。綴化を起こした株である。
画像出典:(上)東京都練馬区光が丘にて撮影/(下)埼玉県所沢市にて筆者撮影。綴化を起こした株である。「綴化」についての解説は、[[キンシャチ]]の解説を参照。
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科名:キク科タンポポ属
学名:Taraxacum officinale
原産地:ヨーロッパ
生態:多年草
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 ヨーロッパ原産の多年草で、わが国には明治末期にロシアから渡来し、現在は市街地や畑などでふつうにみられる帰化植物となっている。冷涼で湿潤な気候を好み、草丈は30㎝から40cmになり、葉には大ぶりの鋸歯がある。また、茎は中空で、折ると白くべたつく汁が出る。これは傷口からカビや細菌が侵入して病気になるのを防ぐ知恵である。
春と秋に多数のごく小さな集合花からなる黄色い豪華な花を咲かせ、花が終わると綿毛を伴う痩果(いわゆる「タンポポの種」と呼ばれる部分)をつけ、風に乗って散布され、あちらこちらに目を出して根付く。また、地下には10mもの細長い根があり、そちらから芽を出して殖えることもある。冬になると葉を地面にばたっと広げ、このまま冬を越す。これは「ロゼット」と呼ばれるもので、この性質は同じキク科のコオニタビラコや、タデ科のギシギシにもみられる。
 我が国在来の[[カントウタンポポ]]や[[カンサイタンポポ]]とは見た目が非常によく似ているが、総苞片が反り返っているのがセイヨウタンポポで、反り返っていないのが我が国在来のタンポポである。とはいえ、両者は交配することもあるので、それが両社の区別を一層難しいものにしている。また、セイヨウタンポポは単為生殖といって、他の株の花粉を必要としない繁殖ができるという性質をもつ。これが、本種がわが国において帰化植物の王者として君臨するに至った理由である。
 しばしば「セイヨウタンポポは我が国在来のタンポポを駆逐した」というレッテルを貼られることがあるが、これはとんでもない誤りで、実際両者は共存している。人間の手や自然現象によって生態系がかく乱されているからであり、セイヨウタンポポに「侵略者」の汚名を着せるのはお門違いというものである。
 さらに、本種は野菜として食用にすることができる。花が咲く前の若い葉はさっとゆでてサラダやお浸しに、根はコーヒーの代用とする。花は[[キク]]に似た香りがあり、酢を加えた湯でさっと茹でて水にさらして食べる。
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