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ザボン の変更点

ザボンは、果樹の一種である。
&attachref(./DSC_6843.JPG); 
&size(10){画像出典:新宿御苑にて撮影};
|科名|ミカン科ミカン属|
|学名|Citrus grandis|
|原産地|東南アジア・中国南部・台湾|
|生態|常緑低木|
|別名|ブンタン、ボンタン、ウチムラサキ、ジャガタラミカン|
&br;
 東南アジア・中国南部・台湾が原産の常緑低木で、わが国には江戸中期(元禄年間)に渡来している。貿易船が難破して、現在の鹿児島県阿久根市に漂着し、船長の&ruby(しゃぶんたん){謝文旦};から島の領主に救助のお礼として贈られたという伝説があり、別名の「ブンタン」はこの船長に由来するという。
樹高は3mほどになり、盃型の白い5枚の花弁を持つ花を咲かせる。果実は柑橘類の中でも最大となり、500gから2㎏になる。分厚い果皮とさっぱりした風味のある果肉が特徴で、果肉色は薄黄色や赤色がある。果肉は生食あるいはジュース、マーマレードにする。ただ、赤い果肉の品種は果汁が少ないので、ややパサついた食感になり、白肉種よりは人気がない。
晩秋ごろから果実の出荷が始まり、甘みを乗らせるため冷暗所で数か月の追熟を行ってから出荷する。
[[牧野富太郎]]氏は、ザボンの系統を以下のように分類している。&br;
●果実は球形、果肉の色は薄黄色ないしは白→''ザボン''
●果実は球形、果肉の色は鮮紅色→''ウチムラサキ''
●果実は楕円形ないしは釣鐘型、果肉の色は薄黄色。前者2種より果実はやや小さい→''ブンタン''&br;
近年はこうした区別はほとんどなされなくなっており、市場ではもっぱらブンタン、まれにザボンの名称で流通する。また、「ウチムラサキ」の呼称も、九州地方(特に福岡県)などごく一部に限られる。これは、読みも表記も同じ名称の貝類があるため、それとの混乱を防ぐためであろう。
&attachref(./DSC_2738.JPG,nolink);
&size(10){画像出典:筆者が自宅にて撮影。品種名は不明だが、頂部が尖る形状からして&ruby(まとうぶんたん){麻豆文旦};という台湾の品種の系統であろう。果肉は白と赤の中間のような色合いだった};
&attachref(./DSC_3667.JPG); 
&size(10){画像出典:いわゆる「ウチムラサキ」と呼ばれる品種である。池袋ショッピングパーク内の青果店で購入。};
&br;
外観や風味がよく似ているといわれる果物に、[[グレープフルーツ]]がある。それもそのはずで、グレープフルーツはザボンと[[オレンジ>ネーブルオレンジ]]の自然交配種であるためである。また、外皮が硬く厚いので、[[ナツミカン]]と間違われることもある。
*近似種 [#pf2ee06e]
**シシユズ [#wd1399d0]
[[シシユズ]]の項目を参照。
**河内晩柑 [#l52032fb]
[[河内晩柑>カワチバンカン]]の項を参照。
**&ruby(バンペイユ){晩白柚}; [#u6a91ef1]
&attachref(./DSC_2874_0.JPG,nolink); 
&size(10){画像出典:筆者撮影(京王百貨店新宿店)};
 ザボンの中でも果実が最大の品種で、直径は20㎝~30㎝で、果実の重さは2㎏~3㎏である。
わが国には大正時代末期に植物学者の[[島田弥市]]がベトナムのサイゴン市から持ち込んだのが始まりだが、栽培方法が確立されたのは1930年代である。現在は熊本県八代市のブランド品となっている。果肉は淡い黄色で、15室~18室に分かれ、柔らかく果汁に富む。酸味が強く、また若干苦味があるが、通気性の良い場所で貯蔵することで甘みが引き出せる。利用方法はザボンに同じ。
12月~2月が収穫期となり、保存がきくので3月から5月にかけて貯蔵したものが出回る。
**&ruby(ゆげひょうかん){弓削瓢柑}; [#nb6c457d]
&attachref(./DSC_3830.JPG); 
&size(10){画像出典:自宅にて筆者撮影};
&br;
果実がやや細長くなる珍しい柑橘類で、ザボンの近縁種であるとされる。爽やかな香りとほんのりした苦味があり、それでいてしっかりと甘みものっているのが特徴である。詳しい来歴はよくわかっていないが、昭和初期に台湾から持ち込まれたといわれる。ただし、わが国と台湾では気候が違うためか、あまり普及しなかったという。
**安政柑 [#sdeaa333]
&attachref(./DSC_3827.JPG); 
&size(10){画像出典:池袋ショッピングパークにて筆者撮影};
&attachref(./DSC_0240.JPG);
&size(10){画像出典:自宅にて筆者撮影。};
&br;
江戸時代末期(安政年間)に芸州藩(広島県)因島の岡野末吉氏の園地に蒔かれた種より偶発的に生まれたと伝えられている柑橘類である。明治期になって発見された時期から「安政柑」と命名された。果実の直径は15㎝~20㎝になり、果重は1㎏内外に達する。バンペイユ(上述)に次いで果実の大きい品種である。[[はっさく>ハッサク]]の原種であるとされる。
3月から収穫が始まり、5月まで出荷される。
**&ruby(オオタチバナ){大橘}; [#rafb8d19]
|&attachref(./DSC_6997.JPG);|&attachref(./DSC_8396.JPG);|
画像出典:(左)池袋ショッピングパークにて撮影/(右)自宅にて筆者撮影
&br;
 ザボンの一種で、表皮が滑らかであることと、薄黄色の果肉が真珠のように光沢をもつのが特徴である。この特徴から、熊本県から出荷されるものは「パール柑」の名称で知られる。
果実の大きさはグレープフルーツほどで、果肉は甘みと酸味の調和がとれており、苦味は少ない。
*麻豆白柚 [#g4db49ed]
&attachref(./DSC_7689~2.JPG); 
画像出典:自宅にて筆者撮影
&br;
 台湾の麻豆地方で古くから栽培されている品種で、中国から伝わったザボンの偶発実生と考えられている。果実の形状はほぼ真球形である。名前は似ているが、形状がだるま型と異なっている「麻豆文旦」とともに「麻豆銘果」と称される。
 台湾の麻豆地方で古くから栽培されている品種で、中国から伝わったザボンの偶発実生と考えられている。果実の形状はほぼ真球形である。名前は似ているが、形状がだるま型の「麻豆文旦」とともに「麻豆銘果」と称される。
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