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サツマイモ の変更点

サツマイモは、根茎と食用とする栽培植物の一種である。
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&attachref(./250818114613426.JPG);
&attachref(./digidepo_1287161_00000007_0.jpg,nolink,67%);
&size(10){画像出典:(上)板橋区立赤塚植物園にて筆者撮影。品種は「シルクスイート」。(下)岩崎常正<岩崎潅園>//著『本草図譜』第7冊 巻50菜部柔滑類3,刊写入交. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1287161};
|科名|ヒルガオ科サツマイモ属|
|学名|Ipomoea batatas|
|原産地|中央アメリカ|
|生態|多年草|
|英名|Sweet potato|
&br;
中央アメリカ原産だと考えられているが、真の原種は未発見。
中央アメリカでは古くから栽培されており、その後南アメリカ地域や、南太平洋地域の島々に渡っていった。そして一端ヨーロッパに渡来してから、ヨーロッパ経由で東アジアに伝播していったという。日本へは1597年(慶長2)に琉球の宮古島に入っている。
日本では最初南九州を中心に栽培が広まったが、全国的になったのは江戸時代の中期、儒者の青木昆陽による普及があったからである。サツマイモは種芋を土に埋めればやせ地でも育ち、しかも栄養価が高いので、救荒作物として優れた性質をもっていた。青木昆陽はそこに目を付け、「蕃薯考」等の書籍を執筆し、一般に向けてサツマイモの有用性を教えることで飢饉による死亡者を減らすことに尽力した。その後第2次世界大戦においてはジャガイモやカボチャとともに全国的な食料不足を補った野菜でもある。
ヒルガオ科の植物で、アサガオに似たラッパ状の花を咲かせる。白い花弁で、中心部分が紫色に染まり、観賞価値の高い花だが、関東などでは日照不足や気温不足で咲かない場合が多い。更に条件が良ければアサガオに似た蒴果をつけ、種子をつけることもある。ただ、種子からの栽培では恐ろしく時間がかかるため,種芋を伏せ込んで苗を作ってから植え付ける方法が手間がかからないので、普通である。
地下の食用部分は「塊根」といって、根の一部がでんぷんをため込んで肥大したものである。表皮が赤っぽい色合いで内部が黄色いものが一般的だが、皮と内部が白いものや、表皮は赤っぽい褐色でも中の部分が紫色に染まるものもある。根の内部が白く、葉に切れ込みのあるもの(画像下)は牧野富太郎により「アメリカイモ」の名称がつけられている。この系統は江戸時代から存在し、「本草図譜」には「あかいも りゅうきゅういも」の名称がみられる(画像下)。この系統は、現在も各地で少ないながらも栽培されている。茎は地面をはって長く伸びるが、ウリ科のつる植物などとは異なり他のものには巻き付かない。茎が地面についた部分の節から根を出し、やがてイモをつける。病虫害も少なく、あまり手間をかけずに収穫できる(むしろ肥料を多く与えすぎるなどの過保護な栽培方法では「つるボケ」と言って蔓ばかりが茂ることになり、肝心のイモに養分が十分にいきわたらなくなることがある。この場合、芋ができたとしてもべちゃべちゃしていておいしくないことが多い)ことから、よく子供用の農園体験材料に使われる。
調理法としては石焼き芋が知られ、焼いた石で加熱して、甘味が充分にのったものが石焼き芋屋の屋台で売られる。石焼き芋屋の売り声は、日本の下町の風物詩ともなっている。その他、炊き込みご飯や汁の実、天ぷらなどにされるが、加熱すると甘みが強くなるため、細切りして油でからりと揚げたのち、飴を絡めた芋けんぴや斜めに薄く切り、これも油で揚げたイモせんべい、ブロック状に切って油で揚げ、甘い蜜を絡めたのち黒ゴマをかけた大学芋などお菓子としての利用も多い。また、九州、特に鹿児島ではこのイモから芋焼酎が作られ名物品になっている。「黄金千貫」という表皮も内部も白っぽい品種が焼酎用としておなじみである。
芋以外にも蔓も食用にすることができ、戦中戦後の食糧難の際には青菜の代わりとして食されていた。現在は蔓を食用にするため品種改良された「すいおう」という品種もある。蔓はシャキシャキとした食感で、炒め物や煮物に適する。
我が国では「''甘藷''」と書き表すことも多いが、中国や台湾では「''蕃藷''」ならびに「''地瓜''」と書き表す。中国で「甘藷」というと、本種ではなくヤマノイモ科の[[トゲドコロ]](ハリイモ、Dioscorea esculenta)という植物である。この植物はかつて琉球で多く栽培されていたが、イモ類の中では傷みやすくて保存がきかないために郵送が難しく、現在は栽培量が激減している。
 食用以外にも、葉の色が紫色を帯びるものや鮮やかな黄緑色をした園芸品種があり、それらはラテン語名をカタカナ語読みした「イポメア」という名称で花屋で販売され、観賞用にされる。
*近似種 [#if213707]
**カンダバー [#o9531947]
 沖縄県の八重山諸島で栽培されるサツマイモの一品種で、鮮やかな緑色の葉は切れ込みがなく表面が縮緬状になり、柔らかくなる。栽培地から「ヤエヤマカズラ」の和名でも呼ばれることがある。若い葉を摘んで煮物や浸し物にする。イモは表皮も内部も白色であるが、貧弱で味も悪いので食用にはしない。
*コメント [#za5f70dd]
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