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カラバルマメ の変更点

カラバルマメは、有毒植物の一種である。
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画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Physostigma_venenosum_-_K%C3%B6hler%E2%80%93s_Medizinal-Pflanzen-237.jpg
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科名:マメ科フィゾスティグマ属
学名:Physostigma venenosum
原産地:アフリカ西岸のカラバル地方
生態:つる性多年草
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 アフリカが原産の有毒植物である。わが国で野菜として栽培される[[フジマメ]]と系統が近いとされる。わが国ではほとんどお目にかからない。薬用植物園の温室でも、栽培しているという事例を聞いたことがない。とはいえ、戦前に牧野富太郎のライバル・村越三千男が著した植物図鑑「原色図説植物大辞典」には彩色された図版と共に紹介されているため、後述する毒性の強さで己の名を世界に轟かせていたのだろう。
草姿は[[インゲンマメ]]に似ていて、蔓の長さは15m内外に達する。花の形状はマメ科の花によくあるような蝶型ではなく、勾玉のような湾曲した独特の形状が特徴で、色は鮮やかなピンク色である。花が終わると、黒くて若干のつやがある大きな種実(豆)を実らせるが、この種実が死亡例もあるほどの猛毒で、フィゾスチグミンというアルカロイドを含んでいる。誤って食べると、毒素が神経ガスのような働きをし、神経と筋肉の間の交感に作用する。その症状として、大量の唾液分泌、吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、めまい、頭痛、胃痛、発汗、消化不良、てんかんの発作、それらを経たうえでの絶命といった症状が出るなど、かなり危険な植物であることがわかるだろう。しかし、こんな危険な植物をどうやって利用するのか?
この植物の毒素は、適切な量を摂取すれば緑内障やアルツハイマーの治療薬にも使えるという。まさに「毒と薬は紙一重」のよい例である。
この植物の毒素は、適切な量を摂取すれば緑内障やアルツハイマーの治療薬にも使えるという(ただし、開発には至っていない)。まさに「毒と薬は紙一重」のよい例である。
また、古代ナイジェリアではこの豆を裁判に使っていたという。被告人にこの豆を食べさせるという、どう転んでも明らかに死ぬ未来しか待っていないような裁判だが、この裁判には計算された仕掛けがある。
「俺は無実だ」とはっきりと言える被告人は、この豆を「ええままよ」とばかりに一瞬で飲み下す。そうすると、嘔吐の症状が起きて豆は吐き出されて被告は生存し、無罪が確定する。一方、やましいことがある被告人は死を恐れてこのマメをゆっくりちびちびと噛んでいくのだが、これはむしろ死を早める結果にしかならない。こなれた劇毒を徐々に摂取しているのと同じことになるのだ。裁判と死刑を同時に行っているのと同じことになる。もっとも生存する確率は五分五分といったところだが。
現在は前述のとおり薬草としての利用が多いが、それは医者の適切な量の調節によるものであるため、決して素人判断で服用してはいけない。
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