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ウラルカンゾウ の変更点

ウラルカンゾウとは、薬用植物の一種である。単に「カンゾウ(甘草)」という名称でも知られている。
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画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影
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科名:マメ科カンゾウ属
学名:Glycyrrhiza uralensis
原産地:ロシア、シベリア、モンゴル、中国東北部
生態:多年草
別名:カンゾウ、&ruby(あまき){阿末岐}:
別名:カンゾウ、&ruby(あまき){阿末岐};
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  ロシアやシベリア、モンゴル、中国東北部が原産の多年草である。中国最古の本草書(生物百科事典)と言われる『神農本草経』(480年頃)にも本種が記載されていることから、古来より、薬として本種が用いられてきたことが推測出来る。
我が国には、当時の中国(唐~宋)から掘り出して乾燥させた根茎が「医薬品」として奈良時代~平安時代には伝わっていたようで、平安時代に深根輔仁の執筆した生物百科事典『本草和名』に「&ruby(あまき){阿末岐};」という名称がみられることがその証拠となりうる。
一方、生きた植物体の正式な渡来時期を特定することは難しいが、江戸幕府八代将軍・徳川吉宗の時代に幕府に本種を献上した山梨県甲州市の高野家に伝わる「甲州甘草文書」(山梨県指定文化財)の存在から、遅くとも340年以上前には栽培されていたものと推定されている。
 草丈は60㎝~100cmほどとなり、葉は奇数羽状複葉で茎に互生し、小葉は長卵形である。5月から7月にかけて総状花序を茎の先端に出し、小さな薄い紫色の蝶型花を複数つける。開花後には長楕円形の豆果をつけ、さやの表面には黄褐色の柔らかい棘状の毛が密集している。
 本種の「甘草」という名称は、根茎に甘みがあることに由来する。本種の根茎の甘味成分はサポニン、ブドウ糖の他グリチルリチンからなる。とくに、この「グリチルリチン」という甘味成分は、ショ糖の150倍もの甘さがあるという。
漢方の世界では、根茎を利尿薬として用い、またその甘味を生かして醤油に辛みだけでなく甘みを持たせるために用いることもある。研究が進んだ現在では、肝炎やエイズの治療薬としての効能を発揮することが期待されている。
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