ハクサイ のバックアップ(No.9)

ハクサイは、野菜の一種である。
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画像出典:自宅近くの畑にて撮影
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画像出典:https://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/s/agriculture/document/5bfde8bf-0b54-7848-97d6-1ee30cf9a645#?c=0&m=0&s=0&cv=8&xywh=-623%2C462%2C3972%2C2369 「有用植物図説」(東京大学総合図書館所蔵)を改変。非結球ハクサイの一種「白茎菜」である。


科名:アブラナ科アブラナ属
学名: Brassica campestris var. amplexicaulis
原産地:中国北部
生態:二年草


中国北部が原産の二年草で、現在は野菜としてわが国を含めた東アジア圏で多く栽培される。鍋物野菜として名高いため、比較的古くからあったように思われやすいが、わが国への渡来時期は明治初期と意外と新しい。当時は非結球型の品種が先に導入され、「シラクキナ」の名称で栽培されていた(下図)。この非結球ハクサイは中国で「山東菜」と呼ばれる品種に近いもので、結球ハクサイとは生物学上は同種である。やがて、日清・日露戦争において復員してきた兵士が種子を日本に持ち帰り、本格的に栽培され始めたのが結球ハクサイの系統である。江戸時代から種子がよく持ち込まれていたものの、当時はほかの品種としばしば交雑してしまい、形質が雑駁であることから大幅に利用の開始が遅れたのであった。葉にしわが寄る「チリメンハクサイ」という品種もある。
葉は結球性で、中心部から巻いていくようにして成長する。春に中心が割れて花茎を出し、黄色い十字型の花を咲かせる。晩夏から気に種子を蒔いて、冬から翌年の早春にかけて葉を収穫し、食用にする。煮物や汁の具、漬物にする。韓国ではおなじみのキムチにされるハクサイは、日本のものとは異なり、比較的水分が少ない。
我が国には戦前に直隷省(現在の河北省)から導入されたチョクレイハクサイと呼ばれるものがある。本種もまた水分が少ないので、もっぱら漬物にされるが、現在は家庭で漬物を作るということをあまりしなくなったためか、農産物直売所でごくまれに見かける程度になっている。
丸のままのハクサイはかなりの重量があり、その上あまり日持ちしないので、保存に困っている間にしおれてしまうことがある。こうしたトラブルを解決するために、ミニハクサイという品種が作出されている。味は大型のハクサイと変わらない。
ハクサイを買うと、葉に黒い細かな点のようなものがみられることがある。これは病気や虫の卵ではなく、ポリフェノールが変化したものである。つまり、黒点が多いほど、見栄えは悪いが栄養素が多いということである。せっかく栄養価が高いのだから、そういった部分こそ捨てずに食べよう。
近年は変わり種として、葉が紫色のサラダハクサイも栽培されるようになっている。
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画像出典:筆者撮影。「娃々菜」という品種で、ミニハクサイと呼ばれる。

近縁種 Edit

山東菜 Edit

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画像出典:https://botanic.jp/plants-sa/santou.htm 「ボタニックガーデン」より抜粋


ハクサイの中で、結球しない品種である。明治時代に中国山東省から導入されたため、この名称で呼ばれる。丸葉系と切れ葉系の品種があり、前者は結球せず、「べか菜」の名称で呼ばれる。後者は根元が結球し、葉は鋸歯がある。煮物や炒め物、スープにする。

タケノコハクサイ Edit

中国の北方系のハクサイから育成された細長い品種。鮮やかな緑色の葉は鋸歯があって硬く、中華料理のみならず、和風の煮物に向く。

広島菜 Edit

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画像出典:https://botanic.jp/plants-ha/hirosi.htm 「ボタニックガーデン」より抜粋


広島県在来種で、葉は幅広で大きく、丸みを帯びている。カブとハクサイの中間的性質を持つ漬け菜である。葉は硬いので漬物にされ、九州の高菜、信濃の野沢菜と合わせて、「日本三大漬菜」として知られる。

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