チシャは、作物の一種である。現在はレタスの名称で流通する。
画像出典:花と球レタスの画像はhttps://www.botanic.jp/plants-ra/lettuc.htm、サニーレタス・サラダ菜の画像はhttps://botanic.jp/plants-ra/leafle.htm
ヨーロッパが原産の2年草で、わが国には平安時代に渡来している。当時から葉を野菜として食用にするため栽培されてきた。当時は結球しない品種群、いわゆる「掻きチシャ」や「リーフレタス」と呼ばれるものが野菜として食されていた。現在のような玉レタス(アイスバーグレタス)が民間に普及するのは明治以降のことである。 草丈は90㎝ほどになる。葉は楕円形であるが、花茎につく葉は小さく、茎を抱くようになる。夏に枝分かれして、先端に黄色いキク状花を咲かせる。花の下方に苞葉が多数散らばってつく。白くやわらかい冠毛が生えている。本種には球レタスやサラダ菜、葉の先が赤紫色になるサニーレタスやハクサイに似た形状のロメインレタス、茎を干してから食用とする茎レタス(山クラゲ)など、多数の栽培品種があり、時期を問わず市場に流通する。