オモチャカボチャ のバックアップ(No.9)

オモチャカボチャ(玩具南瓜)とは、園芸植物の一種である。
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画像出典:花の写真撮影は青木繁伸(群馬県前橋市)。果実の写真はいずれも自宅にて筆者撮影


科名:ウリ科カボチャ属
学名:Cucurbita pepo var.ovifera
原産地:北米南部
生態:つる性一年草
別名:コナタウリ、カザリトウナス、カザリウリ


 ペポカボチャの変種で、北米南部が原産の蔓性一年草である。わが国には明治時代に渡来し、現在は園芸植物として庭に栽培されるほか、お盆のお供えやハロウィン・クリスマス向けのフラワーアレンジメントの素材として用いる。
春に種子をまき、蔓をオベリスクや支柱に這わせるほか、食用種のカボチャと同様に地面に這わせることもある。食用種の場合、果実の味をよくするために「摘心」を行うことがあるが、本種は摘心せず放任でも果実がよく実る。
草姿や花、種子の形状などは食用種のカボチャとよく似ているが、葉や花弁の先端がとがり、かつ蔓の棘が鋭いのが特徴である。また、果梗はニホンカボチャのそれと同じく熟せば木質化するが、ニホンカボチャの果梗が熟すと褐色になり、果実と接する部分が広がって「座」を作るのに対し、本種の果梗の果実と接する部分はあまり広がらず、果梗の色も褐色ないしは深緑色である。深緑色のものは一見すると熟しているとはわからないが、触ってみて木のように硬くなっていれば熟しているとわかる。
 果実の形状は様々で、オーソドックスなカボチャ型をしたものやひょうたん型、星形や丸型、卵型、キノコ型など多彩で、表面は平滑であるか、程度の差はあれどごつごつとしたこぶ状突起を有するものもある。果実の色合いも橙色や黄色、深緑色や黄緑色、白色など多彩で、単色のものもあれば果実上部が黄色で下部が緑色のツートンカラーのもの、スイカのように縞模様が入るものもある。
 果肉は繊維質でぱさぱさしており、青臭く味もよくないため食用にはしない。食用の品種で見た目が面白いものが「オモチャカボチャ」として出回ることがあるが、その名義で売られているものは、花卉農家が花卉用の農薬を用いて栽培したものである。食用の農産物と花卉とでは農薬の基準値が異なるので、試食しない方が賢明である。果皮が食用種に比べて非常に硬いので(このため、古くは「コナタウリ」の名称でも呼ばれた)、冬まで保存することができ、条件がそろえば年を越すこともあるが、低温に遭うと腐り始める。よく熟したものであれば、数日に1回、果実表面を乾いた布で磨くとヒョウタンのように果皮が硬くなり、「ドライフラワー」状態となる。果皮が硬くなったものは時間がたつと果皮色が褪せてくる。また、表面にはカビが点状に生えることがあるが、そうした場合はドライヤーなどでしっかり乾燥させ、更にたわしかやすりで磨くとカビの蔓延を防ぐことができる。

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