ハヤトウリとは、野菜の一種である。 画像出典:花と葉の画像はhttps://www.botanic.jp/plants-ha/hayato.htm、果実の画像は自宅にて筆者撮影 科名:ウリ科ハヤトウリ属 学名:Sechim edule 原産地:熱帯アメリカ 生態:蔓性多年草(日本では一年草) 別名:センナリウリ 熱帯アメリカが原産の蔓性多年草であるが、わが国では冬の低温に耐え切れず枯死するため、一年草として栽培される。花のつき初めはウリ科野菜の中では9月ごろと遅く、10月から12月初頭に果実を実らせる。果実の形状は洋ナシ形で、カボチャのように縦溝がある。果実の色は白色ないしは黄緑色で、現地では果実がとげに覆われた品種(わが国で栽培されるものも、まれに果実下部に棘が少し生えていることがある)や、深緑色の品種が栽培されている。果実はサラダや漬物、炒め物や酢の物や煮物として食用にする。これといった特有のくせや風味はないため、若い蔓や葉も青菜として食用にできる。果実の中心部に種子が一つあるが、これは熟しても柔らかくて少しの刺激でも傷つきやすく、果実から取り出されると発芽能力を失うので、果実を丸のまま植え付ける。本種の場合、種子にとっては果実が自らを覆ってくれる鎧になるし、自身に栄養を与えてくれる存在となりうるのだ。果実を植え付けたら特に手入れすることもなく蔓が茂り、果実を実らせる。和名のハヤトウリは、その生育の強さを、鹿児島県の勇猛な「薩摩隼人」にたとえた。 我が国では大正時代に渡来し、主に鹿児島県で栽培され、北海道以外の地域*1であれば、インターネットの園芸通販でも植え付け用のウリを購入し、自宅で栽培することができる。東京都夢の島では、その旺盛な繁殖力により野生化している例が知られている。