ザクロ のバックアップ(No.7)

ザクロは、果樹の一種である。

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画像出典:花と果実の写真はいずれも東京都薬用植物園にて筆者撮影


科名:ミソハギ科ザクロ属
学名:Punica granatum
原産地:イラン、アフガニスタン、パキスタン
生態:落葉小高木


 南西アジアが原産の落葉小高木で、ヨーロッパへはギリシャ時代に、中国へは紀元前2世紀に渡来した。漢名の「安石榴」はペルシャ語の「アンジール」を漢字で表したものであるとされている。
わが国への正式な渡来時期は不詳だが、平安時代に出版された「本草和名」には「安石榴(略)和名佐久呂」とあり、その頃にはすでに栽植されていたのであろう。枝はしばしば分岐し、棘がある。
葉は対生し柄を持ち、長い楕円形で全縁、光沢がある。6月から7月にかけて新しい枝に筒形の厚い蕚を持ち、6枚の花弁からなる赤橙色の花を咲かせる。果実は球形で、先端に6つに裂けるようにして蕚が残っている。熟してくると果皮が裂けてきて、赤色の種皮を持つ多くの種子を露出する。
この部分が食用になり、生食あるいはジュースにする。また、園芸植物としても知られ、白色の花を咲かせるものや八重咲になるものがある。
漢方薬の世界では幹や根の皮を「石榴皮」と呼び、サナダムシの駆除剤とするほか、果皮を「石榴果皮」と呼び、口の中の腫物に用いる。ただし、果皮にはペレチエリンという毒成分が含まれるため、誤って食すと吐き気やめまい、下痢などの症状を引き起こすことがあるので、食する際には種皮に包まれた種子をすべて果皮から外してしまった方がよい。

近似種 Edit

ヒメザクロ(Punica granatum var. nana) Edit

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画像出典:小石川植物園にて筆者撮影


 ザクロの園芸品種で、樹高は0.6mから1.2mと小ぶりである。江戸時代にはすでに鉢植えや盆栽として栽培されていたようで、「チョウセンザクロ」の名称で呼ばれていた。花は直径1.5㎝程と小ぶりで、写真のように一重咲きのもの八重咲のもの、樹が幼いうちに花を咲かせる「一才ザクロ」という品種もある。
普通種のザクロと比較して、果実を実らせる頻度は少ない。果実もザクロよりかなり小さく、赤く熟すものの、酸味が強すぎて食用には適さない。とはいえ、近年はこうした「ヒメザクロ」の中には花を観賞するとともに、果実を食用にすることができる品種も作出されている。

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