ヨウラクホオズキとは、園芸植物の一種である。 画像出典:筆者が「牧野日本植物図鑑」(1940年)の図版に色ペンで着色したものを撮影
ホオズキの園芸品種で、江戸時代にわが国で作出された。草姿は基本種のホオズキとほぼ変わらないのでホオズキの項を参照していただきたい。ガクが変形してバナナ状になり、花穂のようになったものを吊り下げるようにして実らせる。この様子が仏具の瓔珞(ようらく)に似ているため、「ヨウラクホオズキ」の名称で呼ばれる。上記の性質から、種子ができないので株分けして殖やす。「本草図譜」(1830年)にはすでに記載されていることから、栽培の開始は江戸中期以降であろう。 現在はかなり珍しい品種となっているだけあって、栽培が難しいためか、あるいは流通にあまり乗らなくなっているためか、現在の園芸に関する文献には片隅に紹介されるか、載っていないことがほとんどである。また、GoogleやYahoo!で検索をかけてもあまりヒットしない。