ズッキーニは、西洋野菜の一種である。 画像出典:https://botanic.jp/plants-sa/zucchi.htm 画像出典:筆者撮影。「UFOズッキーニ」という品種である。「スキャロープ」(名称は英語で「ホタテ貝」の意味)や「アラジン」、「パティパン」という名称でも呼ばれる。味は普通のズッキーニと変わらない。大きく成長したものは観賞用にする。 科名:ウリ科カボチャ属 原産地:北アメリカ大陸 学名:Cucurbita pepo var.melopepo 生態:一年草 北アメリカが原産の一年草で、ペポカボチャの一種である。ヨーロッパには植民活動により16世紀ごろにアメリカから持ち込まれ、特に南フランスからイタリアにかけて普及し、その後逆輸入の形でアメリカにも広まった。わが国には昭和時代末期に欧米から輸入され、1980年代初頭にはわが国で栽培されるようになった、比較的ニューフェイスの野菜である。 蔓性の一年草だが、蔓があまり伸びず、親づるの上に果実がつく。葉は大きな掌型で、周囲に鋸歯があり、表面には白い模様が入り、葉柄は長い。この白い模様はよく病気と誤解されるが、これはもともと持っている性質で、ウリ科植物がよく罹患するうどん粉病のそれとは大きく異なり、うどん粉病は表面が白く灰をばらまいたようになる。 近縁種のカボチャのように蔓が四方に伸びることはなく、株全体が横へはう性質をもち、花茎を伸ばして黄色い花を咲かせる。 花を咲かせてから開花後3日から5日後の若い果実を野菜として食用にする。これ以上日にちを置くと、果皮はカチカチに硬くなり、果肉は繊維質が発達して味が悪くなって食用には向かなくなる。果実の形状は前述のようにキュウリ型や丸形、円盤型や洋ナシ形など多彩である。果実の色も、黒緑色や黄色、黄緑色や白色がある。近年は黄色と黄緑色のツートンカラーの品種もある。 若い果実を食用とするため、水分に富む。ナスに似た風味があり、揚げ物や煮物、焼き物に適する。イタリアのカポナータやフランスのラタトウィユなどは有名である。