キッコウリュウは、観葉植物の一種である。 画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dioscorea_elephantipes.JPG 科名:ヤマノイモ科ヤマノイモ属 学名:Dioscorea elephantipes 原産地:南アフリカ 生態:蔓性多年草 ナミビアや南アフリカが原産の塊根植物である。メキシコに産する品種もあり、本種をアフリカキッコウリュウ、メキシコ産のものをメキシコキッコウリュウと呼んで区別する。葉は同じ科のニガカシュウに似るが、葉の色は濃く、周縁が縮れ、先端が少しとがる。ツルは高さ約50cm、幅約1mに達し、非常に遅い速度で成長する。夏になるとツル部分が枯れ、塊根のみで夏を越す。秋から冬にかけて、蔓を茂らせる。メキシコキッコウリュウはこれと真逆で、夏に蔓を茂らせ、秋から冬にツルが枯れ、塊根のみで冬越しする。 木質化した硬いこぶがあり、亀の甲羅のような形状になっている塊茎が特徴で、直径30㎝~10㎝になる。塊茎のこぶは、動物の食害を防ぐ工夫であるとされる。 学名は本種の塊茎を象の足にたとえた。和名を「ツルカメソウ」といい、やはり見た目からの名称であるものの、この和名で呼ばれることはほとんどない。わが国への正式な渡来時期は不明だが、多肉植物を扱っている店で見かけることがある。 かつて現地ではでんぷんが多く含まれる本種の塊茎を「ホッテントットのパン」と呼んで食用にしていたが、有毒物質のサポニンを含むので、毒抜きしてから食用にしていた。しかし、毒抜き作業に手間がかかることや、会計を掘り出すのに手間がかかるため、現在はよほどのことがない限り利用されない。