ルバーブとは、茎を食用とする西洋野菜の一種である。 写真:東京都薬用植物園にて筆者撮影
タデ科ダイオウ属の植物で、この属は薬用植物として利用される品種が多く、特に中国原産のヤクヨウダイオウ(Rheum officinale)やショウヨウダイオウ(掌葉大黄、Rheum palmatum)は「大黄」の名称で塊根が漢方薬の原料となり、消炎・止血・緩下作用がある。 本種はヤクヨウダイオウを改良し、茎、つまりフキのように葉柄を食用とするために栽培される品種で、ジャムや砂糖漬けなどお菓子の材料にすることが多い。このため、アメリカでは果物と見なされることもある。わが国で、アボカドが野菜としての扱いを受けるのと似たような具合である。我が国では農産物直売所や百貨店で葉を取り去った葉柄やジャムが少数ながらも販売され、知る人ぞ知る食材となっている。ジャムは甘酸っぱい風味が特徴で、そのままはもちろん、トーストに塗ることも、パイなどにされることもある。 生息方法はフキに似ているが、フキとは違って葉は卵形で、縁がやや縮れる。茎は赤色で、日当たりの良い場所で栽培すれば茎色が真っ赤になる。 葉にはシュウ酸が含まれて有毒であるから取り除くこと。第二次大戦下のイギリスで、ラジオ番組でルバーブの調理方法を紹介していたのを実践する際に、葉も一緒に調理してしまい、ひどい腹痛や下痢にさいなまれた事例がある。多量に摂取すれば死ぬ危険性がある。。ただし、葉を使って煮出した液を真鍮や銅を磨くために使用することができる。カタバミの葉やスターフルーツの未熟な果実で十円玉を磨くと、金属光沢が出ることと同じ原理である。