ブドウ(ヨーロッパブドウ)は果樹の一種である。
画像出典:筆者撮影。左は自宅近くの商店にて、右は自宅にて撮影。 科名:ブドウ科ブドウ属 学名:Vitis vinifera 原産地:カスピ海沿岸 生態:落葉ツル性木本 中央アジアのカスピ海沿岸が原産で、わが国では近縁種のヤマブドウが食用にされ、鎌倉時代には栽培が始まっている。現在主流の棚を用いた栽培方法は、戦国時代から江戸時代初期の甲斐国の医者・永田徳本(1513?~1630)が確立したとされる。 葉は両側に掌状に切れ込みのある15cmから20㎝ほどの大きさで、穂状の花をつける。果実は房状に実り、果実の色は黄緑色ないしは黒紫色、赤紫色、また紺色がある。果肉は薄緑色。果皮表面に噴き出た粉のようなものは「ブルーム」と呼ばれ、これはしばしば農薬と誤認されやすいが、果糖とよばれる糖分が染み出たもので、これが多いほど、果実が熟していることを示している。 果実は生食用ブドウと加工用ブドウに大別され、生食あるいはジュース、ジャム、レーズン、ワイン、ブランデーにする。房の上の部分ほど甘みが強くなり、房の下に行くに従い甘味も弱くなる。また、種子からは油を搾り、グレープシードオイルは食用油の中でも高級である。 画像出典:筆者の蔵書「原色図説植物大辞典」より抜粋。当時栽培されていたブドウの品種を図示したもの。現在の人気主力品種もある。