オクラは、野菜の一種である。
画像出典:いずれも筆者撮影(東京都薬用植物園)
インドが原産とされる一年草草本で、わが国には幕末に渡来している。草丈は0.5~2mで、茎は直立する。葉は互生し、葉の長さは15~30㎝、掌状に5つの切れ込みがある。 花は両性花で、葉腋に一つずつ咲く。5枚の花弁は薄黄色で中心は赤茶色に染まる。果実は蒴果で、長さは10㎝~20㎝で、先端がとがり、切り口はたいてい五角形である。刻むと粘りが出る。八丈島の在来品種は蒴果が円柱形で、イスラエルの品種である「ダビデの星」(スター・オブ・デイビッド)は稜の多い星型もしくは歯車型である。 若い果実を生食するほか、炒め物や揚げ物、ソウメンの薬味やケイジャン料理のガンボ(野菜スープ)に調理して食用とする。野菜としての旬は初夏から盛秋である。 園芸品種に蒴果が赤紫色になるものがあり、若いものを野菜として食用にするほか、やや成長させて花材とすることもある。