イヌサフラン のバックアップ(No.5)

イヌサフランは、園芸植物あるいは薬用植物の一種である。
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画像出典:花、葉のいずれも東京都薬用植物園にて筆者撮影


科名:イヌサフラン科イヌサフラン属
学名:Colchicum autumnale
原産地:ヨーロッパ
生態:多年草


ヨーロッパが原産の多年草で、わが国には明治時代に渡来している。草地や湿気のある林地に生息し、草丈は20㎝~30㎝になる。春にニラに似た色合いの幅広い形状の葉を出すが、夏には枯れて球根の状態で夏を過ごし、秋に薄桃色のサフランに似た花を咲かせる。園芸学上では「コルチカム」の名称で呼称され、多くの園芸品種がある。
和名はサフランとよく似ているが、サフランと違いめしべを香辛料として利用できないため、「役に立たないサフラン」という意味である。かつては球根を痛風の薬に用いたことがあったが、全草にコルヒチン(colchicine)やデメコルシン(demecolcine)などの作用の強いアルカロイドを含み、いずれも致死性が非常に高いので専門家の指示を仰いで服用するべきである。
また、近年は本種の葉を山菜のギョウジャニンニクと誤食し、死亡しまった中毒事例がある。両者は非常によく似ているので間違えやすいのだが、ギョウジャニンニクの葉にはニンニク臭があるのに対し、本種にはない。また、生え方も異なる。ギョウジャニンニクは1芽から1~2枚と少ないのに対し、本種の葉は重なり合うように多数生えてくるので、そこでも見分けがつけられる。
近年はいずれも球根や苗をネット通販で購入して自宅で栽培することができるので、ギョウジャニンニクではなくイヌサフランを植えていたことをふっと忘れ、取り違えてしまうのであろう。

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画像出典:(左)ギョウジャニンニク。(右)イヌサフラン。いずれも東京都薬用植物園にて撮影。

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