レイシとは、果樹の一種である。我が国ではライチの名称で流通している。 画像出典:https://botanic.jp/plants-ra/reisi.htm#google_vignette
樹高は5mから10mになり、葉は羽状複葉となる。早春から春にかけて円錐花序を出し、白い花を咲かせる。初夏から夏にかけて鱗のようなかたい果皮で覆われた液果を実らせる。わが国では江戸時代から知られており、沖縄の薬草について述べた書物「質問本草」に特徴を見事にとらえた図と解説がみられる。 普通果実は生食されるが、日持ちしないため、冷凍されるか缶詰に加工されることもある。現在、わが国では奄美大島や沖縄島で商業的に栽培される。よく熟していないものは腹痛を引き起こすことがあるため、なるべく熟しているものを選ぶか、しっかり追熟させてから食するべきである。 なお、九州地方ではニガウリ、いわゆるツルレイシを「レイシ」と呼ぶことがあるが、これは果実の突起が本種の果実に似ていることによる。ただし、この呼称は本当は正しくない。