ホウレンソウは、野菜の一種である。 画像出典:https://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/s/agriculture/document/5bfde8bf-0b54-7848-97d6-1ee30cf9a645#?c=0&m=0&s=0&cv=9&xywh=815%2C2233%2C2383%2C1421 「有用植物図説」(東京大学総合図書館所蔵)を改変 科名:ヒユ科(旧アカザ科)ホウレンソウ属 学名:Spinacia oleracea 原産地:中央アジア 生態:一年草または二年草 ペルシャなど中央アジアが原産の1年草または二年草で、原産地から東西に分かれて伝播し、それぞれ独立した品種群が成立したとされる。和名の「菠薐草」の「菠薐」とはペルシャの意味である。 図にみられるように葉にギザギザの切れ込みのあるものが「東洋種」で、葉が丸いものは「西洋種」である。わが国には「東洋種」が室町後期に導入され、野菜としてあまねく栽培されるようになったという。明治時代になってから西洋種が導入されたが、東洋種と比較してあまり普及しなかった。戦後から現在にかけては東洋種と西洋種の交配種が多く栽培されてきている。 雌雄異株で、4月から6月にかけて小さな黄緑色の花を咲かせる。雄花は茎の先に咲き、雌花は葉腋に咲く。茎は普通緑色だが、茎が赤みを帯びる品種もある。 葉はシュウ酸を含むので、ゆでてあく抜きしてから和え物や炒め物、汁の実などにして食用にされる。家庭菜園で育てやすい野菜類の一種である。