ツルムラサキとは、野菜の一種である。 画像出典:池袋の百貨店にて筆者撮影。 画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:0841jfLandscapes_Welcome_Roads_Binagbag_Angat_Bulacanfvf_11.JPG?uselang=ja いわゆる「シンツルムラサキ」。 著作者:Judgefloro(Public domain) 科名:ツルムラサキ科ツルムラサキ属 学名:Basella rubra 原産地:熱帯アジア 科名:つる性一年草 熱帯アジアが原産のつる性一年草で、観賞用または食用に栽培される一年草だが、現在は沖縄県や鹿児島県で栽培品が逸脱し、野生化しているという。 茎の長さは2m以上になり、肉質で毛はない。茎の色が紫色になるものと緑色のものがあり、牧野富太郎は「緑色のものは江戸時代、紫色のものは明治時代になって渡来した」と説明し、紫色のものに「シンツルムラサキ」(新蔓紫)と命名しているのだが、岩崎常正著『本草図譜』にはすでに蔓が紫色のものが記載されている。夏から秋に白色ないしは赤色の花を咲かせ、秋に球形の偽果をつける。 和名は、この偽果の含まれる紫色の果汁で染め物をしたことから。野菜としての利用が主流になったのは戦後のことで、現在は蔓の先を収穫し、おひたしや炒め物にして食することが多い。本種の属する科は野菜として栽培されるのが本種とオカワカメ?(アカザカズラ)しかないことから、連作障害が発生せず、蔓もの野菜の中では育てやすい部類である。