ククミス・ディプサケウスとは、園芸植物の一種である。 画像出典:自宅にて筆者撮影。 科名:ウリ科キュウリ属 学名:Cucumis dipsaceus 原産地:アフリカ 生態:蔓性一年草 野菜のキュウリに近縁な植物で、わが国への正式な渡来時期は不明ながら、現在は果実を観賞用にするために栽培され、また夏になると実ものの花材として花屋に出回る。 茎にも葉にも粗い毛が生えているのもキュウリと共通する性質だが、キュウリの葉が掌状に近い形状なのに対し、本種の葉はハート形に近い。また、縁には不揃いな鋸歯がある。 夏に、黄色く小さな花を咲かせ、雌雄同株である。花の後には全長7㎝、直径4㎝程の楕円形の果実をつける。果実表面にはびっしりと毛状の棘が生えるが、この棘は非常に柔らかいので、触っても痛くない。 キュウリ属に属するため、食べることができるように思えるが、果実は猛烈な苦みを持っている。このため食用にはせず、あくまでも観賞用として楽しむ。 なお、種小名の「ディプサケウス」とは、「オニナベナ」を意味し、これは、果実の形状がオニナベナの花序に似ていることに由来する。
画像出典:自宅にて筆者撮影 上記と同じくウリ科キュウリ属の蔓性一年草で、熱帯アフリカが原産である。乾燥地帯が原産ということによるものか、葉はスイカを思わせるような見た目で、細く切れ込む掌状葉となっている。 果実の形状もスイカに似ているが、表面には短くやや硬い棘がまばらに生える。こちらも観賞用として栽培され、果実には猛烈な苦みがあるので食用にはされない。
画像出典:自宅にて筆者撮影 アフリカが原産のウリ科キュウリ属の一年草で、楕円形の果実をつける。 果実表面は薄い黄緑色地に灰色の縦じま模様が入り、太い棘で覆われているが、この棘は触ってもそれほど痛くない。 原産地では小さい果実を実らせる個体のものは苦くて食用にはされず、大きくて円筒形の果実をつける個体のものはピクルスにして食用とするという。