カタクリは、山野草の一種である。 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:ユリ科カタクリ属 学名:Erythronium japonicum 原産地;日本・ロシア 生態:多年草 日本各地やロシア極東の温帯に分布する多年草である。山中の直射日光が差さない場所に生息する。 草丈は15㎝で、1本の茎に1つの花と1つの葉がある。葉は厚くて柔らかく、表面に紫色の独特の模様がある。 早春に花を咲かせ、直径4㎝~5㎝で、花被の内面に濃い紫色のw字型の模様がある。 鱗茎は良質なでんぷん質を含んでおり、古くは片栗粉の原料にされ、料理のとろみ付けや下痢止めに一役買っていた。花は酢の物、葉や茎はお浸しや和え物、生のまま天ぷら、炒め物にして食べられる。 しかし、現在は生息数を減らし、県によっては絶滅危惧種に指定されているため、野生のものを摘み取ってはいけない。 歴史の古い植物で、「万葉集」には「かたかご」の名称で登場している。