アワ(粟)は、穀物の一種である。 画像出典:https://www.botanic.jp/plants-aa/awa.htm 科名:イネ科エノコログサ属 学名:Setaria italica 原産地:東アジア 生態:一年草 東アジアが原産の一年草で、五穀*1のうちの一つである。わが国には縄文後期に渡来し、稲作が開始される前からヤマノイモやヒョウタンと共に栽培されてきた歴史を持つ。雑草として名高い、「猫じゃらし」ことエノコログサ?が改良されたものである。粒の大きい「オオアワ」と粒の小さな「コアワ」があり、前者が多く栽培されてきた。時代が下ってのちも、イネの栽培が難しい山間部では栽培が続いた。夏から秋に茎の先に円柱状の花穂を伸ばし、種実が充実してくると重みで垂れさがったようになる。江戸時代の植物図譜「本草図譜」には穂が枝分かれしたようになる「猫又」という品種など様々な品種の粟の図が見られる。 種実は脱穀して粥や餅、おこしの原料にする。現在は栽培が減少しているが、糖質70%、タンパク質10%、ビタミンB群、鉄、その他のミネラルや食物繊維を含んでいるので、健康志向の観点から、コメに混ぜて炊いてから食す方法が注目されている。 人間の食糧以外にも、小鳥の餌にも利用される。また、花穂はよく乾かして観賞用にされ、生け花に用いられることもあり、生け花専用品種が作出されている。
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