ワタとは、有用植物の一種である。
画像出典:https://www.botanic.jp/plants-wa/wata.htm 「ボタニックガーデン」より抜粋 科名:アオイ科ワタ属 学名:Gossypium arboreum var. indicum 原産地:インド 生態:1年草 インドや中南米が原産の一年草で、わが国には平安時代に渡来して以来、各地の種が渡来し、有用植物として栽培される。 原産地のインドや熱帯地域では多年草となるが、耐寒性がないので、わが国では一年草の扱いとなる。夏の盛りから秋にかけて、葉腋に柄のある淡い黄色の花を咲かせる。 花は薄地色の5枚の花弁がらせん状に重なり、基部は小豆色をしている。秋に蒴果をつけるが、熟すとはぜて綿毛を露出する。綿毛はいわゆる「コットンボール」で、詰め綿や脱脂綿、布団綿、ぬいぐるみなどに利用する。 また、種子からは油(綿実油)がとれ、主に食用に用いられる。
画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 草丈は50cmから120cmに達する。葉は掌状に裂け、茎に互生する。夏から秋に黄色い5枚の花弁を持つ花を咲かせ、花の基部はワタに比べてやや明るい色合いである。 花の後には卵型の蒴果をつけ、熟すとはぜて白い綿毛を露出する。本種からとった綿毛は長く、いわゆる「コットン」の中でも最高級品とされる。
画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 現在栽培されるワタ属の植物のうち、最も生産量の多い(総生産量のうち70%を占める)品種である。草丈は1mから2m程度になり、葉は長い葉柄があって、掌状に5つに裂ける。夏から秋に、オクラの花を小さくしたような薄い黄色の花を咲かせ、秋に卵型の蒴果をつける。蒴果は熟すとはぜて白い綿毛を露出する。 利用法はワタに同じ。
画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 キダチワタ(G.arboreum)が中国で12世紀ごろに品種改良されたもので、 キダチワタが多年草の性質が強いのに対し、本種は1年草としての性質が強い。7月から9月ごろ、葉腋に咽が暗赤色の淡い黄色の花を咲かせ、花の後に卵型の蒴果をつける。 蒴果は熟すとはぜ、中から綿毛を露出するが、綿毛の色は薄い茶色である。このため、茶綿(ちゃめん)とも呼ばれる。詰め綿や脱脂綿、布団綿などに利用される。種子からは綿実油を取り、食用油として利用する。