ヤマユリは、山野草の一種である。 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:ユリ科ユリ属 学名:Lilium auratum 原産地:日本 生態:多年草 我が国に特有の植物で、本州、近畿地方以北に分布する。山野の日当たりのよい原野、丘陵に生息し、草丈は1m~1.5mである。葉は広披針形から狭披針形で、互生する。7月から8月にかけて、茎頂に芳香のある白色の花を咲かせる。花披片は反り返り、内側には黄色の条斑と赤褐色の斑点がある。球根は食用になり、「百合根」の名称で親しまれてきた。球根を食用とするユリはほかに、オニユリやコオニユリなどがある。球根は加熱するとほくほくとした食感になり、甘みもあってきんとんや天ぷらにする。 ただし、現在は生息数を減らしつつあるため、翌年の分が生えなくなるまで根こそぎ収穫するなど、むやみに採取してはいけない。また、絶滅危惧種に指定している県もあるので、そういった場所でも採取してはいけない。 現在はオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる、西洋のユリと交配させた園芸用の改良品種が出回っている。