フリチラリア・メレアグリスとは、園芸植物の一種である。 画像出典:自宅近くの園芸店にて撮影 科名:ユリ科バイモ属 学名:Fritillaria meleagris 原産地:ヨーロッパ 生態:多年草 別名:イチマツユリ、コバンユリ(小判百合) 山野草のアミガサユリや高山植物のクロユリに近縁の植物で、我が国にて園芸植物として栽培されるようになったのは、昭和時代に入ってからのことである。江戸時代後期に岩崎肝炎により執筆された「本草図譜」には図がみられるが、それはウェインマン(物印満)の「薬用植物図譜」からの図の転写である。 草姿はアミガサユリによく似ていて、葉は先端がやや丸まり、草丈は30㎝~40㎝である。早春にツリガネ状に花を咲かせるが、アミガサユリが黄緑色の花を咲かせるのに対し、本種の花色は紫色で、白い市松模様が入る。このため、古くは「イチマツユリ」(市松百合)の名称で呼ばれたこともある。原産地のヨーロッパでは牧草地帯などで野生化している。根茎が薬用にされることはあるが、有毒でしかも毒性が強いため、お勧めはできない。