ニンニクは、香辛野菜の一種である。 画像出典:https://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/s/agriculture/document/5bfde8bf-0b54-7848-97d6-1ee30cf9a645#?c=0&m=0&s=0&cv=18&xywh=2493%2C319%2C3310%2C1974 「有用植物図説」(東京大学総合図書館所蔵)を改変 科名:ネギ科ネギ属 学名: Allium sativum 原産地:中央アジア 生態:多年草 中央アジアが原産の多年草。精力増強には欠かせない植物として、現在は世界的な普及を見せている。わが国には奈良時代~平安時代に薬草として中国から渡来したとされる。全草に特有の臭気があり、草丈は50㎝程度に達する。鱗茎は地下で肥大し、球状となって数個の小鱗茎に分かれる。夏に球形花序を伸ばし、茎の先端に薄紫色の花をつけるが、結実せず、ムカゴをつける。 鱗茎には硫化アリル類と呼ばれる配糖体が含まれ、これが加水分解すると特有な臭気を発するのである。この鱗茎は、洋の東西を問わず薬用や料理の風味づけに利用されてきた。また、鱗形のみならず葉をネギの代わりに、茎を「ニンニクの芽」と呼称して利用する。 西洋では吸血鬼ドラキュラの忌み嫌う植物とされ、魔よけとして玄関のぶら下げておく風習が今でも残っている。