ゴボウは、根を食用とする植物の一種である。 画像出典:葉、花、根のいずれもhttps://botanic.jp/plants-ka/gobou.htm 科名:キク科ゴボウ属 学名:Arctium lappa L. 原産地:ユーラシア大陸 生態:多年草
わが国には縄文時代に入ってきたとされ、それまでは山菜として細々と食用にはされていたが、本格的な野菜としての栽培は平安時代になってからのことである。草丈は1m程、6-7月に4cm程のアザミに似た頭花をつけ、葉の表面は鮮やかな緑色であるが、裏側は白っぽい。 細長い根は食物繊維に富み、きんぴらや煮物、汁の実として食用にする。京都府の堀川ゴボウという品種はなかなか独特な品種で、根が太くて短く、内部が空洞になっており、この空洞に食材を詰めて煮る調理法がある。 現在、ゴボウを食用にしているのは日本や朝鮮半島の一部である。「西洋ゴボウ」の名で呼ばれるサルシフィ(和名はバラモンジン、キク科バラモンジン属、Tragopogon porrifolius)は属が異なる別種で、煮込み料理に用いられるが、牡蠣に似た風味があるという。 種子には棘があり、この性質を利用してマジックテープが作られたという。欧米諸国ではこの性質が嫌われ、もっぱら雑草として扱われ、ごくまれに根を粉にして薬にされる程度である。 種子は他物に付着する性質があり、マジックテープはゴボウの種子の構造からヒントを得て作り出されたという。