キイジョウロウホトトギス のバックアップ(No.3)

キイジョウロウホトトギスとは、山野草の一種である。
DSC_2665 (1).JPG
画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影


科名:ユリ科ホトトギス属
学名:Tricyrtis macranthopsis
原産地:日本
生態:多年草


本州、特に和歌山県に自生し、山地の渓谷などの湿ったところに生え、草丈は40cmから100cmに達する。茎は弓なりに垂れ下がる。葉は披針形で、長さは12㎝になり、基部の両側に耳片があって表面は艶がある。8月から10月にかけて、茎頂や葉腋に釣鐘型の黄色い花を1個ずつ咲かせる。花披片の内側には、多数の赤褐色の斑点がある。和名は、上臈(宮廷に仕官する貴婦人)を思い起こさせる美しさがあるため。
現在は山野草として切り花や生け花に利用されるほか、植物園にも植えられることがある。ただ、その園芸用途を目当てにした乱獲が相次いだため、自生地が破壊され、現在は絶滅危惧II類 (VU)に指定されている。山に自生しているものや、植物園に植えられている個体やそこから落ちた種子は勝手に持ち帰ると窃盗罪になるのでやめましょう。

近似種 Edit

近縁種のジョウロウホトトギス(T. macrantha)は本種と形態が非常によく似ており、高知県で自生しているものが発見されたためトサジョウロウホトトギスの和名でも知られる。もともとキイジョウロウホトトギストサジョウロウホトトギスは草姿が微妙に異なるだけの同種とされていた。発見者の牧野富太郎による「牧野日本植物図鑑」でも同種の扱いを受けており、1989年の増補改訂版までは区別されていなかった。牧野はこれら2種に違いがある旨を述べていながらも、学名はトサジョウロウホトトギスのものであるが、図版はキイジョウロウホトトギスの方を用いているなど、混乱が生じていた。2008年の新訂版では新たな画工によるトサジョウロウホトトギスの図が描かれ、記載されている。また、特徴がほぼ近いものに、神奈川県丹沢にサガミジョウロウホトトギス(T. ishiiana)が自生し、、さらにこの種の変種スルガジョウロウホトトギス(var. surugaensis) が静岡県天守山地に自生している。これは、昭和末期にジョウロウホトトギス類の分類の見直しが行われた結果である。


URL B I U SIZE Black Maroon Green Olive Navy Purple Teal Gray Silver Red Lime Yellow Blue Fuchsia Aqua White

閲覧者数 Edit

現在9
今日3
昨日3
合計460

ホーム リロード   新規 下位ページ作成 コピー 編集 添付 一覧 最終更新 差分 バックアップ 検索   凍結 名前変更     最終更新のRSS