カルダモンは、香辛料の一種である。中国名の小荳蔲(ショウズク)でも知られる。
画像出典:(左)東京都薬用植物園にて筆者撮影/(右)筑波実験植物園にて筆者撮影 科名:ショウガ科ショウズク属 学名:Elettaria cardamomum 原産地:南インド 生態:常緑多年草 南インドが原産の常緑多年草である。草丈は2m~4mに達し、葉は2つの列に互生し、披針形で長さ40cm~60cmになり、先端はとがる。 花は白色から薄紫色で、長さ30cm~60cmの緩い穂状花序を出して花を咲かせ、花の後に黄緑色の蒴果をつける。 蒴果の内部は15~20個の黒色もしくは茶色の細かい種子が入っており、この果実は「カルダモン」と呼ばれ、舌を刺すようなビリビリとした辛みと芳香があり、カレーや肉料理に用いられる。また、マサ―ラー・チャイという甘く煮出したミルクティーの香りづけにも用いられる。中近東地域でも茶の香りづけとして本種の種子が用いられることがあるようである。食卓のハーブとして以外にも、薬として用いられることがある。原産地のインドでは食後に口臭を消して口の中を爽やかにするために噛み潰して清涼剤として用いるという。また、種子を煎じたものは健胃薬として服用される。