オリーブとは、油脂植物の一種である。 画像出典:自宅近くの園芸店にて筆者撮影
西アジアが原産で、地中海地方で広く栽培される常緑の果樹である。わが国には幕末期に苗木が渡来したが寒さで育たずに終わってしまい、明治時代に再び渡来した際にはあまねく伝播し、現在は瀬戸内海周辺や小豆島で商業的に栽培されるほか、庭木として流通もしている。 樹高は7m~10mに達し、葉は短い柄があって対生し、細長い楕円形である。 初夏に葉腋から短い円錐花序を出し、黄色がかった白色の花を多く咲かせる。この花には芳香がある。果実は長さ3~5㎝の楕円形で、中心に大きな核が一つある。当初は黄緑色だが、熟すに連れて赤紫色になり、ついには黒紫色に熟す。塩漬けにしてサラダやピザ、ピラフに用いる。また果肉からとった油、オリーブオイルは食用ないしは薬用にされる。 古くは「カンラン(橄欖)」と呼ばれたが、この和名で呼ばれる植物はカンラン科の常緑高木で、オリーブとよく似た果実をつけるが、別種である。