カボチャ のバックアップ(No.23)
カボチャ(南瓜、倭瓜、北瓜)は、我が国で栽培される野菜の一種である。
生態
画像出典:ニホンカボチャの花と果実。いずれも東京都薬用植物園にて筆者撮影。画像の品種はいずれも「鹿ケ谷」(西京)。 品種
我が国では、青果用としてセイヨウカボチャ(クリカボチャ)、二ホンカボチャ、ペポカボチャが栽培され、市場に流通する。また、セイヨウカボチャとニホンカボチャの種間雑種や、クロダネカボチャがスイカやキュウリなどの苗の台木に用いられ、果実が市場流通することは、前者は「鉄かぶと」という品種*2がまれにあるものの、後者はほとんどない。また、北アメリカの先住民が栽培してきたミクスタカボチャという巨大な果実をつける品種群は、わが国での流通は全くと言っていいほどない。 セイヨウカボチャ(Cucurbita maxima)
画像出典:花の写真は自宅近くの園芸店にて、果実(右上:黒皮栗、左下:「打木赤皮甘栗」)は自宅にて撮影。「白皮栗」の写真は池袋の百貨店にて撮影 ニホンカボチャ(Cucurbita moschata)
画像出典:筆者撮影。左の品種は「黒皮」。菊座型のいわゆる「ボウブラ」。右の写真のうち、ごつごつした瓢箪型のものは「鹿ケ谷」(いわゆる「トウナス」)、ヒシャク状のものは「鶴首」、「鶴首」の隣の、模様入りの菊座型の品種は「砂糖縞」という品種である(農業生物資源ジーンバンクより)。 (左上)バターナッツ。煮物には向かないが、グリルやポタージュに向く。見た目が面白いので、観賞用にされることもある。自宅にて筆者撮影。果実はそれほど大きくないので家庭菜園に向く。(右上)小菊。自宅にて筆者撮影。菊座型で、果実が小さいのが特徴。煮物にしてもよいが、中身をくりぬいて食材を詰め、蒸してもよい。(中左)会津小菊。自宅にて筆者撮影。全体的に丸みを帯びた形状で、果皮表面には黄色いかすり模様が入る。(中右)トロンボンチーノ。イタリア古くから栽培されてきた品種。自宅にて筆者撮影。(左下)黒皮ちりめん。自宅にて筆者撮影。表皮は黒緑色で、溝の判別はややつきがたく、表面が細かいコブでおおわれてぼこぼこしている。写真のものは熊本県産であったが、千葉県で栽培される「富津黒皮」や岡山県で栽培される「備前縮緬黒皮」はこの見た目に近い。(右下)マスキード・プロヴァンス(Musquee de Provance)。フランスで古くから栽培されている品種で、巨大な果実をつける。写真は観賞用として自宅近くの園芸店に展示されていたものを撮影した。 ペポカボチャ(Cucurbita pepo)
画像出典:筆者が自宅にて撮影。左のウリ型の品種はDelicata(「スイートポテト南瓜」とも呼ばれる)、右上のオレンジ色の品種はJack be little(生育環境によるものか、緑色の模様ができている)、右下の白色と緑色の縞模様の菊座型の品種は錦甘露。いずれも観賞用はもちろん、サツマイモを思わせるような甘みがあって、食用にすることができる。右:「キントウガ」。筆者の蔵書「原色図説植物大辞典」(1938年)より抜粋。 カボチャは必ずしもpumpkinに非ず
この文言を見た読者の方々からはおそらく「お前は何を言っているんだ。カボチャはpumpkinで間違いないだろうが」とお叱りを受けるだろうが、落ち着いて以下の文言をよく読んでほしい。 カボチャにまつわる諺
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