ユウガオ のバックアップ(No.20)

ユウガオとは、ウリ科のつる性一年草植物である。
yuugao_2.jpgyuugao_6.jpg
画像出典:果実、花のいずれもhttps://www.botanic.jp/plants-ya/yuugao.htm

概要 Edit

区分被子植物(双子葉類)
科属ウリ科ユウガオ属
学名Lagenaria siceraria var. hispida
原産地インドもしくは北アフリカ



我が国への正式な渡来時期は不明だが、平安時代にはすでに日本にあったものとされている。当時は熟果の中身を抜いて乾燥させ、容器とするため栽培せられたものである。我が国では滋賀県水口と栃木県で多く栽培されており、水口での栽培は豊臣秀吉がこれを奨励したと伝わっている。

元々ヒョウタンとは原種を同じくする植物であるが、栽培を重ねるにつれ、ヒョウタンの苦みが少なくなったものがユウガオであるとされる。それゆえ中国では、ヒョウタンを「苦瓢(くひょう)」と呼称し、本種を「甘瓢(かんぴょう)」と称することもある。

草姿はカボチャに似るが、植物体全体に白い産毛があり、夏になると直径8cmの白い花を咲かせる。ヒョウタンやユウガオの花は他のウリ科植物とは異なり、夕方から花を咲かせ始め、受粉は蛾などの夜行性の昆虫によっておこなわれる。この夜に花を咲かせる性質から、古くは黄昏草(タソガレグサ)と呼ばれた。

アサガオに似た形状の純白の花を咲かせる植物が「ユウガオ」の名称で流通することがあるが、植物学上の正式な名称は「ヨルガオ」であって、その植物はヒルガオ科ヨルガオ属に属する全くの別種で、用途は花を観賞用にするか、まれに若い蔓や葉を野菜として食すのみである。果実も朔果で、アサガオのそれを一回り大きくしたほどにすぎぬ。我が国には明治時代に渡来している。

利用 Edit

果実の長いナガユウガオ(写真上)と果実の丸いマルユウガオがあり、ナガユウガオは日本各地で利用され、トウガンのように煮て食べることが多いが、まれに漬物にもする。

DSC_2117 (1).JPG
マルユウガオの果実、筆者撮影。


マルユウガオは「フクベ」(瓢)とも呼ばれ、多くは干瓢(かんぴょう)の材料にするほか、果実が熟して固くなると、ヒョウタンのように中身を抜いて楽器や炭入れに加工される。
南アフリカのギロという楽器は、乾燥させたナガユウガオの果実の横に溝を彫って作られ、その溝を棒でこすって演奏する。

ただし、過去にユウガオによるククルビタシン中毒事故が数件報告されており、味見をして強い苦味を感じた場合、その苦味を我慢して食べることがないよう気をつけたい。

コメント Edit

  • 写真大きい --  wow ? 2023-02-19 (日) 12:53:25

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