ヤマノイモとは、地下茎をすりおろして食用にする山菜の一種。まれに栽培もされる。 画像出典:https://botanic.jp/plants-ya/yamano.htm 科名:ヤマノイモ科ヤマノイモ属 学名:Dioscorea japonica 生態:つる性多年草 原産地:日本
わが国特有の品種で、北海道から九州の山地に自生する。このため、「自然薯(じねんじょ)」の名称でも呼ばれる。茎はつる性で、ほかのものに絡みつく習性があり、冬には枯死する。葉は矢じり型もしくはハート形で先がとがり、普通は互生するが、まれに対生する。 果実は3枚の翼をもち、それぞれの陵が中に種子を1個含んでいて、熟すと壁が剥がれて、中から扁平な種子が出る。この扁平な種子は風によって散布できるように薄い羽状の膜があり、グライダー仕様の構造である。 いわゆる「いも」は地下茎で、これは専門用語では「坦根体」と呼ばれる。この部分をすりおろして白飯やうどん、そばにかけるほか、魚肉練り製品のツナギにする。 また、葉腋には球形の「むかご」が付き、このむかごを土に植えて苗にしてから植えることもできるし、食用にもでき、コメと一緒に炊く「ムカゴ飯」は有名。前述のように自生するが、近年は風味や粘りなどの特性はそのままに、根を短くした栽培品種もある。