マツブサ(松房)とは、樹木の一種である。 画像出典:村越三千男著『内外植物原色大図鑑』(国立国会図書館所蔵)より抜粋。 科名:マツブサ科マツブサ属 学名:Schisandra repanda(Siebold et Zucc).Radlk. 原産地:日本、朝鮮半島 生態:落葉蔓性低木 我が国の各地や朝鮮半島南部に分布する落葉蔓性低木で、山地に生息する。 茎は蔓となって長く伸び、他のものに絡みつく習性がある。葉は茎に互生し、短い枝の場合は束生する。長い柄を持ち、葉身は3㎝から7cmの楕円形で、先端がとがる。 初夏に小さな薄い黄色の花を咲かせ、短い枝から出た葉腋に1つの花をしだれるようにして咲かせる。雌花はめしべが多数並ぶ。花托は果実を結ぶときに長く伸び、果実を房状に垂れ下げる。 果実は青紫色で、表面に粉を吹いたようになり、ブドウの房のようになる。この果実は甘みがあって子供のおやつとして食べることができるほか、お酒に漬け込んで果実酒を作る。 和名は、茎を傷つけると松脂のようなにおいがすることと、房状の果実をつけることによる。また、「ウシブドウ」という別名もやはり果実の特徴に基づく。