ビワモドキとは、果樹の一種である。 画像出典:小石川植物園にて筆者撮影 科名:ビワモドキ科ビワモドキ属 学名:Dillenia indica 原産地:インド、東南アジア 生態:常緑高木 インドやマレーシア、スリランカやタイが原産の常緑高木で、ほかに中国雲南省やベトナムにも分布している。わが国への正式な渡来時期は不詳だが、現在は各地の植物園の温室で栽培される。 樹高は15mほどになり、葉は長さ15~36cmで、はっきりした波形の表面で、目立つ葉脈を持ち、ビワの若い葉を思わせるような見た目である。和名の「ビワモドキ」はこの見た目に由来する。 花は直径15㎝から20cmほどで5枚の白い花弁と多数の黄色いめしべがある。花の後には特徴的な果実をつけ、繊維状パルプから構成される15個内外の心皮が癒着してできるので、特有の形状になる。この部分は酸味があって食用になり、原産地のインドではジャムにするほか、ダール(豆のペースト)やチャツネ(カレーの材料となる、果物で作った調味料)など、果物というよりはむしろ野菜的な利用法が多い。