テウチグルミとは、果樹の一種である。 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:クルミ科クルミ属 学名:JUglans regia L.var.orientis 原産地:中国 生態:落葉高木 中国原産の落葉高木で、わが国には江戸時代前期と明治期の二度渡来し、長野県や新潟県などで栽培される。樹高は20mほどで、樹皮は黒みの強い灰色で、やや平滑である。若い枝は太く腺と褐色の毛があり、後に毛は抜け落ちる。葉は互生し、長さは9㎝~20㎝の羽状複葉である。春に花を咲かせ、夏から秋に堅果(ナッツ)をつける。果実の直系は直径4㎝で、短い毛がある。種実は食用として名高く、たんぱく質や脂肪を多く含み、炒ったものを食したり、菓子の材料にする。それゆえ、カシグルミの名称でも知られる。現在、食料品店で「クルミ」と呼んで打っているのはほとんどが本種である。和名のテウチグルミは、殻が薄く手で簡単に割ることができるため。 本種はペルシャグルミ(J.regia)の変種で、ペルシャグルミは殻が硬く、保存がきき、専用の殻割り機があるほどである。利用方法はテウチグルミと同じ。シナノグルミは、テウチグルミとペルシャグルミの自然交雑種であるという。