ショウキズイセン(鍾馗水仙)とは、野草の一種である。 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:ヒガンバナ科ヒガンバナ属 学名:Licolis traubii 原産地:日本(九州~沖縄)、中国、台湾 生態:多年草 九州地方から沖縄、中国、台湾にかけて生息する多年草で、わが国への渡来時期はよくわかっていないが、山野に自生するほか園芸植物として花を観賞するために栽培される。 全体的な特徴はヒガンバナに似ていて、秋にヒガンバナの色違いのような黄色い花を咲かせ、花が終わると線状の束生する葉を出すが、翌年の春には地上部が枯れて、秋に花を咲かせるまでは土中の球根に養分を蓄積している。 ヒガンバナとは前述のように花が黄色であることと、葉がヒガンバナのそれと比較して1周り大きいこと、さらに花の終わったのちに果実をつけ、種子でも繁殖することができる点である。一説に、「シロバナマンジュシャゲ」という種は本種とヒガンバナを交配させてできたものであるといわれる。 和名の由来は、実のところよくわかっていない。「正に黄色い」と言っていたのを拍付けのために「鍾馗(しょうき)」*1と字を当てたという説がある。また、同名の植物があるが、そちらはラン科の腐生植物である。混乱を避けるため、本サイトでは別名の「ショウキズイセン」で紹介した。