クワ(桑)とは、樹木の一種である。 画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影 科名:クワ科クワ属 学名:Morus australis 原産地:東アジア 生態:落葉高木 我が国や朝鮮半島、中国やヴェトナム、インドなどの温帯から亜熱帯に分布する落葉高木である。畑に栽植することが多いが、山に生息する野生品もあり、そちらは「ヤマグワ」と呼ばれる。 我が国では弥生時代から栽培されており、昭和時代までは重要産業であった。春に花を咲かせ、雌雄異株である。 初夏に果穂をつけ、当初は黄緑色だが、熟すにつれて赤色から黒紫色に変色し、甘みがあって生食ないしはジャムにされる。しかし、赤紫色の果汁は衣服に付着するとなかなか取れないため、気を付けて食す必要がある。 葉は養蚕に用い、材木は家具や工芸品に用いる。和名は二種類の起源があり、蚕が食べる葉という意味で「食う葉」が訛ったものとも、「蚕葉(こは)」が訛ったものともいわれる。