エンドウは、豆類の一種である。 画像出典:自宅近くの園芸店にて筆者撮影 科名:マメ科エンドウ属 学名:Pisum sativum 原産地:中央アジア、地中海沿岸 生態:蔓性一年草 中央アジアや地中海沿岸のつる性一年草で、わが国には大和朝廷時代に渡来している。古代エジプトや古代ギリシアで栽培の記録が既にあり、それゆえ「世界最古の栽培作物」と呼ばれる。「豌豆」という名称の由来は、中国の漢王朝に、現在の中央アジア地域に該当する「フェルガナ」(中国名は「大宛」)から持ち込まれたことから。 蔓性のため、支柱を立てて栽培する。4月から5月にかけて蝶型の花を咲かせる。花色は白色と赤紫色があり、牧野富太郎はエンドウを花の色によって「シロエンドウ」「アカエンドウ」の二種に分けて解説しているが、両者に大差はない。 硬莢種と軟莢種に大別され、前者は莢が硬く、完熟した種実(豆)を蜜豆などの菓子の材料や煮豆などで食用にする。和菓子の材料で有名な「赤エンドウ」はこのタイプである。後者は若い莢を「絹さや」の名称で野菜として食用にするほか、ある程度成長した種実を「グリーンピース」と称してスープや炒め物、豆ごはんなどにして食す。エジプトのツタンカーメンの墓から出土したともいわれ、濃い紫色の莢をもつ「ツタンカーメン」という品種はこのタイプである。 メンデルが遺伝子の実験材料としたことでも知られている。