アブラナは、有用植物の一種である。 画像出典:筆者撮影
中国から渡来し、わが国では種子から油をとるために栽培される一年草である。在来種を二ホンアブラナ、明治以降に中国に導入された品種をウンタイアブラナvar.nippoleifaと呼んで区別することがある。葉はなめらか。草丈は0.5~1m。 春に花を咲かせ、花弁は長さ1㎝ほどである。花ののちに細長い莢状の果実をつけ、熟すと裂けて黒褐色の種子をばらまく。この種子からとった油が菜種油、いわゆるキャノーラ油と呼ばれるもので、かつては灯火用に用いられ、現在は料理用油や機械油として用いられる。また、間引いた若い苗や花のつぼみも野菜として食用にすることができる。花は花材に用いられることもあり、葉が縮緬状になる品種が「寒咲きナタネ」の名称で流通する。