メロン のバックアップ(No.19)
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概要
南アジアや中近東がルーツであるとされ、野生種が東方に伝播してマクワウリやシロウリに、西方に伝播してメロンになったとされる。 品種
カンタルペンシス群 (C. melo var cantalupensis)
ヨーロッパにて多く栽培せらる品種で、果実は球形で縦溝が走り、一見するとカボチャのような見た目をしている。表面はつるりとしたものや、ごつごつしていてますますカボチャと見まがうような見た目をしたものもある。果肉はオレンジ色である。明治期に伝来したもののほとんど普及せず、これまでわが国ではほとんど見られなかったが、近年は小さな黄色いマスクメロンのような果実をつける「ガリアメロン」の系統が流通している。 レティクラトゥス群(C. melo var. reticulatus)
イノドルス群(フユメロン群、C. melo ver. inodorus)
果実は球形ないしは楕円形で、果皮の表面に網目がなく滑らかなものや、しわが寄ったように見えるものがある。果実は概して大型になり、長期保存が可能であるため「冬メロン」の名称で呼ばれる。 フレクスオスス群 (C. melo ver. flexuosus)
果実の形状は細長く、蛇に似た形状である。果実は薄緑色で、熟しても果肉に甘みはなくキュウリに似た風味である。この点はコノモン郡と近い。アルメニアで栽培されるアルメニアンキューカンバーや、かつてタキイ種苗で種子が流通していた「ちりめん細長瓜」がこの系統である。しばしばカラスウリの近縁種であるヘビウリと混同される。 コノモン群 (C. melo ver. conomon)
果実を漬物にして食用にする品種である。詳しくはシロウリの項を参照。 ドゥダイム群 (C. melo ver. dudaim)
果実は小型で、球形や楕円形をしている。果皮はオレンジ色で、スイカにも似た独特の模様があって、甘い芳香を持つが、果肉は苦いため食用にはされない。食用というよりはむしろ芳香剤として使われる。ポケットメロンとも呼ばれる。わが国では観賞用の瓜としてまれに花屋で流通する。 チト群 (Chito group)
果肉は小型で、マスクメロンを小型にしたような品種である。果実はキュウリに似た風味を持つものが多く、ピクルスにして食用にされる。マンゴーメロンがこの系統である。 マクワ群 (Makuwa Group)
マクワウリの項を参照。 ヒメウリ郡 (Hime group)
タマゴウリ郡 (Tamago group)
モモルディカ群 (C. melo ver. momordica)
果実は楕円形で、表面にはスイカのような縞模様あるいはまだら模様がある。果実は熟すと割れ、果汁や甘みはほとんどなく、ぱさぱさとした食感である。蜂蜜やコンデンスミルクをかけて食用にする。八丈島や長崎県の五島列島で栽培される「ババゴロシ」*1という品種や、インドで栽培されるスナップメロンがこの系統である。 区分が難しいもの
画像出典:(左)プリンスメロン/(右)キンショウメロン。いずれも西武百貨店池袋店にて撮影。 コメント
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