サンショウ のバックアップ(No.14)

サンショウは、香辛料の一種。山地の雑木林などに自生する他、人家に植えられる。
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画像出典:筆者撮影(東京薬科大学薬用植物園)。「ブドウサンショウ」と呼ばれるもので、果実がブドウの房のように実ることからこの名がある。風味は基本種と同等。

別名ハジカミ
科名ミカン科サンショウ属
学名Zanthoxylum piperitum
原産地北海道~九州、朝鮮南部
生態落葉低木

落葉広葉樹の低木で、樹高は普通1から3m。樹皮は灰褐色で皮目が多く、棘や、その棘が落ちた名残のいぼ状の突起がある。まれに棘がないものがあり、こちらは「アサクラザンショウ」と呼ばれる(後述)。葉は互生し、奇数羽状複葉で、長さは10~15cm程度。葉には油点があり、もんで潰すと爽やかな香りが出る。
4月から5月にかけて花を咲かせるが、黄緑色で小さいため目立ちにくい。秋に果実をつけ、果実は初め緑色であるが、秋に赤く熟して割れ、黒い光沢のある種子を露出する。
若芽、若葉、花、果実、果皮を食用にする。
若い芽は木の芽の名称で料理の飾り付けに用いられる。
「青ザンショウ」とよばれる夏の若い実はちりめんじゃこと共に佃煮にしてご飯のおかずにする。
熟した果実の果皮はすりつぶしてうなぎの蒲焼の薬味や七味唐辛子、山椒餅の材料にする。
また、材木としての利用もあり、すりこぎが作られる。

近縁種 Edit

イヌザンショウ(Zanthoxylum schinifolium) Edit

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写真撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)


名称はサンショウに比べて香りが劣ることから、役に立たないサンショウの意味。樹形はサンショウに似るが、棘の生え方が異なる。中国では「青花椒」「青椒」と称して果皮を香辛料として利用しているが、日本での利用はない。

カラスザンショウ(Zanthoxylum ailanthoides) Edit

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画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:20180606_GGIGardens_RockAlpine_Default_DSCN0031.jpg


我が国では香辛料としての利用はなく、アゲハチョウの食草として知られる。中国では「食茱萸」*1や「刺椒」と称して香辛料や薬用として利用する。

カホクザンショウ(花椒(ホアジャオ)、Zanthoxylum bungeanum) Edit

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画像出典:筆者撮影(東京薬科大学薬用植物園)
麻婆豆腐や担々麺などの四川料理には欠かせない香辛料で、花椒(ホアジャオ)の名称の方がよく知られている。日本のサンショウより辛味やしびれが強い。

アサクラザンショウ(Z. piperitum (L.)DC forma inerme (Makino) Makino) Edit

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画像出典:東京都薬用植物園にて筆者撮影


サンショウの一種で、突然変異を起こして棘がなくなった品種。江戸時代から商業的に栽培されているという。実生では性質が安定しないため、接ぎ木から栽培する。

サンショウにまつわる諺 Edit

  • 山椒は小粒でもぴりりと辛い
    身体が小さくても、才能等が非常に優れていること。
    この言葉は江戸時代の前後からあったとされ、当時の俳人、松江重頼の俳諧論書「毛吹草」に見ることが出来る。

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*1 ミカン科の薬草のゴシュユ(呉茱萸)に果実の形状がよく似ているためこの名称がある

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