チンゲンサイとは、中国野菜の一種である。
画像出典:左右いずれも自宅近くの農産物直売所にて筆者撮影。左はチンゲンサイ、右はその変種のパクチョイ(広東白菜(カントンパクチョイ))である。 科名:アブラナ科アブラナ属 学名:Brassica rapa var. chinensis 原産地:中国 生態:一年草 中国が原産のハクサイの仲間の青菜類で、わが国には1972年の日中国交回復時に導入され、現在は普段使いの野菜として流通する。 草丈は25cm前後になり、葉は鮮やかな緑色で光沢があり、丸みがある。ハクサイとは異なり、結球せずに肉厚の葉柄がきつく重なり合って、葉先のほうは開いている。葉柄の下部は厚みがある。葉は鮮やかな黄緑色であるが、黒っぽい紫色の品種もある。 葉柄は薄い緑色で、しゃきしゃきとした食感がウリである。炒め物やスープ、おひたしやあえ物など、青菜を用いることの多い料理に非常に向いている。 軸が白く、葉がチンゲンサイよりやや丸みを帯びて縮れ、濃い緑色をしており、茎が白色のもの(画像下)は「パクチョイ」と呼ばれ、漢字では「白菜」と表記するが、ハクサイとの混同が生じやすいので、現在は「広東白菜」と呼ばれることが多い。利用法はチンゲンサイと同じ。なお、かつてチンゲンサイが「青軸パクチョイ」という名称で市場で流通することがあったが、現在はこの名称で呼ばれることはほとんどなくなっている。
画像出典:右は自宅近くのスーパーマーケットにて、右は池袋の百貨店にて筆者撮影 パクチョイの変種といわれる中国野菜で、わが国には戦前に一度入っているが途絶え、現在市場で流通している品種は日中国交正常化の折に再び導入されたものである。 12月から2月ごろにかけて収穫され、この時期が霜にあたって味がよくなることから、和名は「如月菜(きさらぎな)」ともいう。漢字表記では「塌菜」と書き表し、これは初めは普通の青菜のように立ち上がっているが、気温が下がってくると葉が押しつぶされた(塌(タア))ように広がることからこの名で書き表される。また、瓢菜(ひさごな)の名称でも呼ばれる。 中国料理風に炒め物やスープにするほか、和風におひたしにしてもよい。