どうする家康 のバックアップ(No.10)

どうする家康とは、2023年放送のNHK大河ドラマである。

概要 Edit

舞台は戦国時代から江戸時代初期で、主人公は江戸幕府創設者・徳川家康である。徳川家康を主人公とする作品は、『葵徳川三代』以来23年ぶり、単独であれば『徳川家康』以来40年ぶりとなる。
弱虫だけど周りの助けを借りつつ、目の前に尽く立ちはだかる壁を前に「どうする?」と悩みながらもただひたすら一生懸命に戦乱の世を生き抜き、200年にもわたる江戸幕府の礎を築く過程を描く。まさに「名は体を表す」作風である。
脚本はテレビドラマ「コンフィデンスマンJP」、映画「探偵はBARにいる」シリーズを手掛けた古沢良太氏が担当する。
主演は松本潤。元「嵐」のメンバーが大河ドラマの主演というのは今回が初めてである。なお、松本氏は2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の最終回の冒頭に同役で顔見せとして冒頭に出演しているため、大河ドラマへの出演自体は今回が2度めである。
ナレーションは寺島しのぶ女史で、家康を「神の君」「神君家康公」と褒め称えているものの、ドラマ内の家康はナレーションとは正反対の行動をとったり、ナレーションとは反対の事態に見舞われたりと、いわゆる意図的に大本営発表的なものになっているのも特徴である*1
インターネット上では、ナレーションが春日局(三代将軍・徳川家光の乳母)が幼き日の家光に語りかけていると推測する意見もある。

登場人物 Edit

人物について記述する際、史実の詳細(史実とドラマの描写の相違など)はあくまでも最小限にとどめていただくようお願いします。
なお、出演者の敬称は省略させて頂きました。

徳川家 Edit

徳川・松平一族 Edit

  • 徳川家康(演:松本潤)(幼少期:川口和空)
    本作の主人公。弱虫ながらも、家臣や家族の助けを得て、「どうする?」と自問しつつ乱世のなか成長していく。
  • 瀬名(演:有村架純)
    家康最愛の正室。
  • 松平信康(演:細田佳央太)
  • 亀姫(演:當間あみ)
  • 於大の方(演:松嶋菜々子)
    家康の母。
  • 松平広忠(演:飯田基祐)
    家康の父。第一話時点ではすでに故人で、家康の回想に登場する。
  • 於愛の方(演:広瀬アリス)
    家康の側室。源氏物語オタクで、瀬名とは気が合う。家康との間に長松丸(後の徳川秀忠)と福松丸(後の松平忠吉)をもうける。
  • お万(演:松井玲奈)
  • お葉(演:北香那)
  • 阿茶局(演:松本若菜)
  • 徳川秀忠(演:森崎ウィン)
  • 結城秀康(演:岐洲匠)
  • 千姫(演:原菜乃華)
  • 水野信元(演:寺島進)
    於大の兄で、家康の母方の叔父にあたる。
  • 久松長家(演:リリー・フランキー)
    於大の再婚相手で、家康の義父に当たる。
  • 久松勝俊(演:長尾謙杜)
    於大と長家の子で、家康の義弟。
  • 登与(演:猫背椿)
    酒井忠次の妻。家康の叔母に当たる。
  • 松平昌久(演:角田晃広)
    家康の遠い親戚に当たる。度々家康ら一族を裏切ってきたため、ほとんど信用されていない。第1話で家康を甘言で釣り、言葉巧みに誘い出して一斉射撃した。

徳川家臣団 Edit

  • 酒井忠次(演:大森南朋)
  • 本多忠勝(演:山田裕貴)
    徳川家きっての猛将。第1話で、逃亡した家康を海で見つけ、ボコボコに殴ったのち「恥ずかしくないのか!俺はお前を殿とは認めん!」と叱り飛ばす。第2話で吉良義昭を前に家康が毅然とした態度をとったことで次第に家康に牽かれていき、以降は家康の忠臣となる。
  • (演:鳴海唯)
    本多忠勝の娘。
  • 榊原康政(演:杉野遥亮)
  • 井伊直政(演:板垣李光人)
  • 鳥居忠吉(演:イッセー尾形)
  • 鳥居元忠(演:音尾琢真)
  • 石川数正(演:松重豊)
  • (演:木村多江)
    石川数正の妻。
  • 本多忠真(演:波岡一喜)
    本多忠勝の叔父。いつもヒョウタンの水筒を懐に持っており、酒を飲んで酔っぱらっている。三方ヶ原の戦いでは、忠勝を逃がそうとして、渋る忠勝に「おめえの大好きな殿を守れ!」と説得して忠勝を逃がし、壮絶な戦死を遂げる。
  • 大久保忠世(演:小手伸也)
  • 平岩親吉(演:岡部大)
  • 夏目広次(演:甲本雅裕)
  • 服部半蔵(演:山田孝之)
  • 大鼠(演:千葉哲也)
  • 女大鼠(演:松本まりか)
    大鼠の娘。亡き父の跡を継ぎ、服部半蔵に仕える。
  • 渡辺守綱(演:木村昴)
  • 土屋重治(演:田村健太郎)
  • 本多正信(演:松山ケンイチ)
  • 奥平貞昌→信昌(演:白洲迅)
  • 鳥居強右衛門(演:岡崎体育)
  • 大岡弥四郎(演:毎熊克哉)
    徳川家における忠臣であったが、設楽原の戦いで武田に内通する。武田への内通が露呈して捕縛されると、牢内で悪態をつき、絶え間ない戦への不満を吐露する。
  • 山田八蔵(演:米本学仁)
  • ウィリアム・アダムス(三浦按針)(演:村雨辰剛)
  • 伊奈忠次(演:なだぎ武)

織田家 Edit

  • 織田信長(演:岡田准一)
    家康の生き方に影響を与えた人物で、少年時代の家康に苛烈な特訓を行い、乱世を生き抜くすべを教える。桶狭間の戦いののち、大高城に攻め寄せ、道すがら義元の首を放り投げ「待ってろよ竹千代、俺の白兎…」という強烈なセリフを残した。のちに家康と同盟を組む。その後はなんだかんだで家康を気にかけており、三方ヶ原の際には家康を「あれほど武田信玄を怒らせるなといっただろ」と言いつつも、三千もの援軍を貸している。
  • 五徳(演:久保史緒里)
    信長の長女で、松平信康に嫁ぐ。幼少期は自身の要求を通すために家康夫妻を「父上に言っちゃおうかな…」と脅すシーンがしばしば見られた。当初はまだ子供同士ということもあって信康との喧嘩が絶えなかったが、成長するにつれて仲睦まじい夫婦となる。
  • 織田信雄(演:浜野健太)
  • 織田信孝(演:吉田朋弘))
  • 織田信秀(演:藤岡弘、)
    物語開始時点ではすでに故人である。信長の回想でしばしば登場し、少年時代の信長に、乱世を生き抜くために「身内や臣下であろうと誰も信じるな」「どうしても辛ければ、一人だけ友を作れ。こいつには殺されてもよいと思える友を」と教え込んでいる。
  • 佐久間信盛(演:立川談春)
  • 柴田勝家(演:吉原光夫)
    濃いひげ面が特徴で、木下藤吉郎の背中を理由もなく蹴り飛ばす粗暴さも見せるが、姉川の戦いで信長と家康が喧嘩別れした際には、両者をとりなす役割を行っている。
  • 明智光秀(演:酒向芳)
    権力におもねる性格で、織田家臣であることに誇りを持つと同時に、自分より格下とみなした人物には陰口をたたいたり、嫌味を言ったりする「嫌な奴」である。
  • 森乱*2(演:大西利空)
    信長の小姓。
  • 丹羽長秀(演:福澤朗)
  • 池田恒興(演:徳重聡)
  • 平手政秀(演:マキノノゾミ)
    信長の回想に登場する世話係。信長に何度も書き取りをやり直させている。本作では鬼教官のように描写されている。

豊臣家 Edit

豊臣一族 Edit

  • 木下藤吉郎→羽柴秀吉(演:ムロツヨシ)
    飄々とした性格と早口じみた軽妙な尾張弁での喋りが目立つかなりアクの強いキャラクター。初登場の際には柴田勝家に思いっきり背中を蹴られていたが、少しも痛がる様子はなく「蹴りたいときに蹴ってくだされ」とへらへらしていた。第14話ではボロボロになりながら伝令を伝えにきた阿月の亡骸の前で、織田軍への協力を家康に半ば脅迫しながら取り付け、温厚な家康から「クズじゃな、お前」と罵倒されるも「あんたのために言っとる」とまるで反省していない様子を見せる。
  • 豊臣秀頼(演:作間龍斗)
  • 羽柴秀長(演:佐藤隆太)
  • 寧々(演:和久井映見)
  • (演:高畑淳子)
  • (演:山田真歩)

豊臣家臣団 Edit

  • 前田利家(演:宅麻伸)
  • 徳善院(前田)玄以(演:杉村蝉之助)
  • 加藤清正(演:淵上泰史)
  • 福島正則(演:深水元基)
  • 石田三成(演:中村七之助)
  • 大谷吉継(演:忍成修吾)
  • 嶋左近*3(演:高橋努)
  • 小西行長(演:池内万作)
  • 長束正家(演:長友郁真)
  • 増田長盛(演:隈部洋平)
  • 蜂須賀家政(演:武田幸三)
  • 浅野長政(演:濱津隆之)
  • 藤堂高虎(演:網川凛)
  • 西笑承兌(さいしょうじょうたい)(演:でんでん)

真田家 Edit

  • 真田昌幸(演:佐藤浩市)
  • 真田信幸(演:吉村界人)
  • 真田信繁(演:日向亘)

浅井家 Edit

  • 浅井長政(演:大貫勇輔)
  • お市(演:北川景子)
  • 茶々(演:白鳥玉季)
  • 阿月(あづき)(演:伊東蒼)
    浅井家の侍女で、幼少期は父親の下級武士から厳しくしつけられて育ったが、父親に売り飛ばされる。
    そうして、人買のもとを抜け出して浅井家に潜入し、以後はお市に仕える。第14回で浅井長政が織田信長を裏切り、お市は信長に逃げるよう伝えようとするが失敗する。お市の気持ちを察した阿月は浅井の小谷城から信長陣営まで約40キロの道のりを心身ともにボロボロになりながらも走り抜き、家康の家臣に退却するよう伝え、そのまま事切れた。

今川家 Edit

  • 今川義元(演:野村萬斎)
    少年期の家康(元康)にとって父親のような人物で、元康に「覇道」の何たるかを教える。桶狭間の戦いで織田信長に討たれる。
  • 今川氏真(演:溝端淳平)
  • (演:志田未来)
    北条氏康(本編未登場)の娘で、今川氏真の妻。幼少期に石段で転んで以来、足を引きずって歩いている。
  • 関口氏純(演:渡部篤郎)
    瀬名の父親。
  • (演:真矢ミキ)
    瀬名の母親。
  • 鵜殿長照(演:野間口徹)
    今川家臣。本来は元康とは仲がよく、心ならずも元康と戦うことになってしまった際には、その苦しい心境を吐露している。
  • 鵜殿氏長・氏次(演:寄川歌太/石田星空)
    長輝の息子たち。父が服部党の前で自害したのに連座して自らも身を投げようとするが、服部党にすんでのところで救出される。
  • 飯尾連龍(演:渡部豪太)
  • 田鶴(演:関水渚)
    瀬名の幼なじみ。
  • たね(演:豊嶋花)
  • 岡部元信(演:田中美央)
  • 山田新右衛門(演:天野ひろゆき)

武田家 Edit

  • 武田信玄(演:阿部寛)
  • 武田勝頼(演:眞栄田郷敦)
  • 山県昌景(演:橋本さとし)
  • 千代(演:古川琴音)
  • 穴山信君(のぶただ)(梅雪)(演:田辺誠一)
    武田信玄の甥に当たり、信玄、勝頼の2代にわたって仕える。天目山の戦いで勝頼の許しを得て徳川方に投降し、以後は徳川家臣となる。

北条家 Edit

  • 北条氏政(演:駿河太郎)
  • 北条氏直(演:西山潤)

そのほか Edit

  • 足利義昭(演:古田新太)
  • 茶屋四郎次郎(演:六代目中村勘九郎)
  • 登誉上人(演:里見浩太朗)
    大高城の合戦で敗北し、責任を取って自刎しようとした家康に「厭離穢土欣求浄土」の教えを説き、死を思いとどまらせる。
  • 空誓上人(演:三代目市川左団次)
  • 戸田宗光(演:真水稔生)
  • 津田宗及(演:山上賢治)
  • 松井友閑(演:村上かず)
  • 百地丹波(演:嶋田久作)
  • 伴与七郎(演:新田健太)
  • 多羅尾光俊(演:きたろう)
  • 団子売りの老婆(演:柴田理恵)

スタッフ Edit

  • 脚本:古沢良太
  • 音楽:稲本響
  • テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
  • テーマ音楽指揮:尾高忠明
  • 語り:寺島しのぶ
  • どうする家康ツアーズ語り:松重豊
  • 人物デザイン監修:柘植伊佐夫
  • 時代考証:小和田哲男、平山優、柴裕之
  • 風俗考証:佐多芳彦
  • 建築考証:三浦正幸
  • 衣装考証:小泉寛明
  • 芸能考証:友吉鶴心
  • 所作指導:花柳寿楽
  • アクション指導:諸鍛冶裕太(ジャパンアクションエンタープライズ)
  • 武術指導:松本真治
  • 馬術指導:田中光法
  • 特殊メイク:江川悦子
  • 美術:山田崇臣
  • 制作統括:磯智明、村山峻平
  • 演出:加藤拓、村橋直樹、川上剛、小野見知

ドラマに対する評判 Edit

本作の評価と言えば、賛否両論と言ったところであろう。
主演の松本潤がこれまで演じてきたキャラとはかなり異なる人物像を演じていることや、「狡猾な策略家」というよりは「泣き虫な若武者」という描写が、これまで家康を題材とした作品とは異なるためにどうしても敬遠されがちである。
丸根砦を突破する際や信長が大高城に向かう際の騎乗シーンにおける馬のCGは、「本物の馬くらい使えなかったのか」「どこかリアリティに欠けている」といった否定的な声もあった。
「家康からはこう見えていたのではないか」という目線で描写がなされているが、どうみても紫禁城にしか見えない清洲城やミッドガルのような本證寺、説明を分かりやすくするために地形や地勢をおろそかにしたシーンがどうしても目立ってしまう。昨年の「鎌倉殿の13人」が大河ドラマの中でも最高傑作と称されるほどであったため、その反動が大きかったと言える。
しかし、馬のCGには再評価する声もみられたり、清洲城のシーンでは「天守閣が存在しない」という史実を取り入れている箇所もあるなど、これからが大いに期待される作品である。人物描写にしても、足利義昭や明智光秀が2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』では 主人公補正もあってか高潔な人物として描写されていたが、本作品ではお世辞にも人格者とは言いがたい性格で描写されている。とはいえ、義昭は将軍としての威厳を見せている描写もあるし、光秀は当時の宣教師から「小心者で残忍」とかなり辛辣に記述されているのである。
作品の好みは人それぞれであるが、だからといって「反省会」*4などのタグをつけてTwitterやPixivなどのSNSを荒らすのはやめよう。

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*1 例:「今川のもとで苦しい生活を強いられる→今川義元に実の子のように可愛がられて育つ」「遠江の民が涙を流して歓迎→今川を裏切った人物として憎まれ、辛らつな言葉で侮辱されたり、ひどい場合は石をぶつけられられたりする」等
*2 従来は「森蘭丸」と呼ばれてきたが、近年では「森乱」が正しいとされる
*3 従来は「左近」と表記されてきたが、2016年に発見された書状により「左近」表記が正しいとされることとなった
*4 昨年の上半期朝ドラ「ちむどんどん」の評判が悪すぎて、そのドラマの問題点を探る「ちむどんどん反省会」なる用語がネットミームとなっていた。ここから「反省会」とはドラマで視聴者の不評を買うであろうシーンを探しだして騒ぎ立てることを言う

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