ユコウ(柚香)とは、香酸柑橘類の一種である。 [添付] 画像出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Japanese_citrus ウィキペディア英語版の「Japanese citrus」のページから。著作者:Aeroceanaute(CC BY-SA 4.0) 科名:ミカン科ミカン属 学名:Citrus yuko 原産地:日本 生態:常緑低木 徳島県で栽培されてきた柑橘類の一種で、ユズが他の柑橘類と自然後発することで産まれた柑橘類である。徳島県内には推定樹齢150歳以上の老木が点在している。前述のとおり、樹形や樹高は母種のユズに非常に似ている。 果実の見た目や外皮の色合いもまたユズと酷似しているが、ユズと比較して表面はでこぼこではなく、滑らかである。また、果頂部に油胞はなく、やゝ凹んである。 果汁はさわやかな酸味があり、酢の代用品として用いられた。刺身などの海鮮料理のお供に欠かせない食材で、食文化の洋風化が進んだ現在ではレモン汁の代わりにドレッシングの要領で利用されることが増えている。 果汁を酢として利用する以外にも、古くは実を越年させ、翌春に黄色く熟して酸味が抜けて、果皮表面がべたつき、糖度が上がった果実を子供たちがおやつとして食べることがあった。
[添付] 画像出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%86%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%86 ウィキペディアの「ゆうこう」のページから。著作者:Xx kyousuke xx(Public domain) 名前は前述の「ユコウ」に似るが、本種は長崎県長崎市の土井ノ首地区と外海地区でのみ生息するという点で異なる。 系統としてはユズとザボンが自然交配したものの偶発実生であるとする説があるが、決定的ではない。 香酸柑橘類の中では甘みが強く、果汁を酢の代わりや果皮を薬味として用いるのはもちろん、熟した果実を温州みかんのように果皮をむいて生食することができる。 生育地域の一つである外海地区では、江戸時代末期にフランス人司祭(神父)のマルク・マリー・ド・ロが、現地の人々の生活苦の状況を憂いて、本種の有用性について現地住民に説き、現地住民の生活水準の向上に寄与したという言い伝えが知られている。