ヤマブキとは、園芸植物の一種である。 [添付] [添付] 画像出典:上下いずれも自宅近くにて撮影。(上)一重咲き種/(下)八重咲種 科名:バラ科ヤマブキ属 学名:Kerria japonica 原産地:東アジア 生態:落葉低木 我が国をはじめ、朝鮮半島や中国にも分布する落葉低木で、現在は庭に栽培される。『万葉集』に登場するほど歴史の長い植物である。 樹高は2mほどで、春に「山吹色」と呼称される黄色とオレンジ色の中間色的な色合いの花を咲かせる。和名のヤマブキは「山ぶり」が訛ったもので、細くしなやかな枝が、風に振られて揺れ動く姿にちなむという。花は一重咲きと八重咲きのものがあり、特に八重咲の品種が人気である。 本種はしばしば果実をつけないと誤解されるが、一重咲きのものは花の後に緑色の小さな核果をつける。八重咲のものは、めしべが退化しているため受粉されず、果実ができないのである。 なお、シロヤマブキ?『Rhodotypos scandens (Thumb.) Makino)は樹勢がよく似ているので、ヤマブキの一種と思われがちであるが、ヤマブキとは関係のない別属(シロヤマブキ属)の種である。花の色の取り合わせが好まれ、しばしばヤマブキと一緒に庭や植物園に植えられる。